悪事(読み)アクジ

デジタル大辞泉 「悪事」の意味・読み・例文・類語

あく‐じ【悪事】

道徳法律などに背いた行為。悪い行い。「悪事を働く」「悪事が露見する」
わが身に降りかかる、災い災難。「悪事が重なる」
[類語]凶行悪行旧悪とが過ち罪悪罪科罪過犯罪罪障罪業悪徳背徳不徳不仁不義不倫破倫あく違犯悪い悪辣奸悪邪悪奸佞陰険性悪悪性俗悪凶悪極悪悪逆巨悪諸悪暴悪卑劣陋劣ろうれつ狡猾こうかつよこしまさがない腹黒い腹汚い悪賢いずる賢い小賢しいずるいこすいこすっからいあくどいさかしいさかしら老獪

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精選版 日本国語大辞典 「悪事」の意味・読み・例文・類語

あく‐じ【悪事】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 悪い行ない。法や道徳にそむいた行ない。
    1. [初出の実例]「汝等監(みだり)に箭を放て悪事を至さば、後の為に悪かりなむ」(出典今昔物語集(1120頃か)三一)
  3. 不吉なこと。わざわい。不幸。災難。
    1. [初出の実例]「依中将喪仮文也、而最前奉悪事仮文、於事有憚、仍先奉産仮文也」(出典:左経記‐寛仁元年(1017)七月一四日)
    2. [その他の文献]〔素書‐安礼章〕

わる‐ごと【悪事】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 悪いこと。不運なこと。凶であること。
    1. [初出の実例]「わる事もなにが長うはあらうぞ」(出典:土井本周易抄(1477)二)
  3. 悪い動作。不法な言動。わるさ。よくないたわむれ。
    1. [初出の実例]「アレお早様のわる事しいな」(出典:浄瑠璃・極彩色娘扇(1760)八)

わり‐こと【悪事】

  1. 〘 名詞 〙 わるいこと。いたずら。わるさ。また、あくじ。
    1. [初出の実例]「まづとらまへてあたま播磨路 わり事をしかまのかちの子共ども〈貞義〉」(出典:俳諧・鷹筑波(1638)五)

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普及版 字通 「悪事」の読み・字形・画数・意味

【悪事】あくじ

不正なこと。悪行。〔春秋繁露、同類相動〕美事は美を召し、惡事は惡を召す。

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