デジタル大辞泉
「見当」の意味・読み・例文・類語
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けん‐とう ‥タウ【見当】
[1] 〘名〙
① めざすべき、だいたいの方向。めあて。
※合巻・金儲花盛場(1830)上「
楊弓〈略〉きさまのあなをねらっているが、とかくけんとうがはづれる」
② だいたいの推測、判断をすること。予想すること。価値などを見計らうこと。また、その結果。
※
塵芥集‐蔵方之掟(1533)「絹布之類者、見当半分仁可
レ取」
※
吾輩は猫である(1905‐06)〈
夏目漱石〉一〇「自己の
何物かは中々見当がつき悪くいと見えて」
※文芸類纂(1878)〈榊原芳野編〉八「
此次(たび)は所謂
標的(ケントウ)を連ねて、墨を塗り、これを印す」
④ 版画や印刷などで、摺る紙の位置を決めるための目印。〔版画の技法(1927)〕
[2] 〘接尾〙 数詞について、おおよその数である意を表わす語。…ぐらい。…内外。
※
上海(1928‐31)〈
横光利一〉四「まア、今はトウエンテイ見当の
月給で結構だよ」
み‐あて【見当】
〘名〙
※歌舞伎・善悪両面児手柏(妲妃の
お百)(1867)五幕「
二丁ばかり行くと、直に明りが見えるから、その火かげを見当
(ミアテ)に行くがいい」
②
先行きの予想、また、
予定。
将来の見込みや、心づもり。めあて。めど。けんとう。
※歌舞伎・敵討噂古市(正直清兵衛)(1857)三幕「それも一つはこっちの見当(ミアテ)、素人ながら押出は、一と言って二丁目につづく者のない器量」
みえ‐あた・る【見当】
〘自ラ四〙 自然にみつかる。見あたる。
※狂言記・盗人連歌(1730)「又誰殿は、両人共に見知ていられます程に、自然みへあたりたりとも、別の事も御座るまひ」
み‐あた・る【見当】
〘自ラ五(四)〙 捜していたものが見つかる。目につく。
※浮世草子・好色万金丹(1694)二「古き書にては見あたり侍らず」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報