しっくり

精選版 日本国語大辞典 「しっくり」の意味・読み・例文・類語

しっくり

〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 強くくい入るようにするさまを表わす語。ぎゅっと。また、とがったものや、鋭いもので強く刺激するさまを表わす語。ちくり
※虎明本狂言・金岡(室町末‐近世初)「しっくりとつめったれば、ああうつつなやとて」
物事がほどよく組み合って、よく調和がとれているさまを表わす語。
評判記役者口三味線(1699)京「此人のせらるるやうに、しっくりとあんばいよく」
③ 人の心などがよく合って、穏やかにおさまっているさまを表わす語。
談義本・地獄楽日記(1755)二「常々仲のしっくりとせぬ土砂王が」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「しっくり」の意味・読み・例文・類語

しっくり

[副](スル)
物と物、人の心と心などが調和して、安定しているさま。ぴったり。「着物しっくり(と)合った髪形」「夫婦の間がしっくり(と)行かない」
強く、鋭く刺激を与えるさま。ぎゅっと。ちくりと。
「通りさまに―とつめったれば」〈虎明狂・枕物狂
[類語]適するぴったり適う適える合う沿うそぐう向く似合う似つかわしいふさわしい打ってつけ持ってこい当てはまる適合する適当する合致する即応する同調するフィットする便宜好都合便利利便誂え向きタイムリー有り難いうれしいおんの字重宝ちょうほう有用有益簡便軽便至便格好頃合ころあ好個好適程よい絶好願ったり叶ったり願ってもない渡りに船

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