誂え向き(読み)アツラエムキ

デジタル大辞泉 「誂え向き」の意味・読み・例文・類語

あつらえ‐むき〔あつらへ‐〕【×誂え向き】

[名・形動]多く「おあつらえむき」の形で)注文どおりであること。希望どおりであること。また、そのさま。「開会式にお誂え向きな上天気」
[類語]便宜好都合便利利便タイムリー有り難いうれしいおんの字重宝ちょうほう有用有益簡便軽便至便もってこい格好頃合ころあ打って付けぴったり好個好適適する適う適える合う沿うそぐう向く似合う似つかわしいふさわしいしっくり当てはまる適合する適当する合致する即応する同調するフィットする程よい絶好願ったり叶ったり願ってもない渡りに船相応しか即する肌が合う適格適材くみし易いしかるべきマッチ究竟くっきょう合い口合目的文句無しリーズナブル好条件見合う匹敵言い得て妙あたかもよし三拍子そろ似合わしいジャストミート思いがけない当を得る馬が合う息が合う順当どんぴしゃり所を得る最適つぼにはまる水を得たうおのよう結構尽くめ

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精選版 日本国語大辞典 「誂え向き」の意味・読み・例文・類語

あつらえ‐むきあつらへ‥【誂向】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 特別に注文したとおりにできていること。また、そのさま。出来合いではない誂えた上等なもの。
    1. [初出の実例]「『なんの此様(こん)なあたまの一つ二つ、出来合にいっくらも有(あら)ア〈略〉』『べらぼうめ御誂向(オンアツラヘムキ)天窓(あたま)だア』」(出典滑稽本浮世床(1813‐23)初)
  3. 希望していたとおりのこと。また、そのもの。理想的。注文どおり。
    1. [初出の実例]「半可通(なまぎき)半酔(なまゑひ)だから、此方の誂(アツラ)へ向なのだ」(出典:滑稽本・七偏人(1857‐63)三)

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