日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ダーウィン(George Howard Darwin)
だーうぃん
Sir George Howard Darwin
(1845―1912)
イギリスの天文学者。潮汐論(ちょうせきろん)の権威。生物進化論のダーウィンの二男。1868年ケンブリッジ大学を優等で卒業後、特別研究員に選抜され、1883年同大学の天文学教授に就任、以降終身、研究と教育と著述に業績をあげ、1892年王立協会金賞を受け、1899年同協会会長となり、1905年ナイトに叙せられ、1912年国際数学者会議総裁を務めた。主要研究は地球潮汐の調和解析、潮汐摩擦の影響推論、三体問題における周期軌道の計算、回転流体の平衡形状の探究などである。これらの数理理論を地球‐月系や連星系に応用してその起源と進化を克明に考察した。主著は『潮汐ならびに太陽系における類似現象』(1898)。
[島村福太郎]
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