原酒(読み)げんしゅ

精選版 日本国語大辞典 「原酒」の意味・読み・例文・類語

げん‐しゅ【原酒】

〘名〙
① どぶろく。また、醸造したままで、他のものを混ぜてない日本酒
※権といふ男(1933)〈張赫宙〉「密造してゐることが分ったんだが、〈略〉いつ、どこで、原酒をわってゐるか」
麦芽の発酵液を蒸留したものを、木樽につめ一定期間貯蔵して得たウイスキー原液。ブレンドする前のウイスキーの原液。
※青い月曜日(1965‐67)〈開高健〉二「樽からだした原酒で何もまぜてないんや。ブレンドしてない」

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デジタル大辞泉 「原酒」の意味・読み・例文・類語

げん‐しゅ【原酒】

加水増量する前の、熟成したままの日本酒
熟成のために、一定期間樽に入れて貯蔵したウイスキーの原液。
[類語]酒類さけるい酒類しゅるい般若湯アルコール御酒お神酒銘酒美酒地酒忘憂の物醸造酒蒸留酒混成酒合成酒日本酒清酒濁酒どぶろく濁り酒生酒新酒古酒樽酒純米酒灘の生一本本醸造酒吟醸酒大吟醸冷や卸し屠蘇とそ甘露酒卵酒白酒甘酒焼酎泡盛ビール葡萄酒ワインウイスキーブランデーウオツカラムテキーラジン焼酎リキュール果実酒梅酒薬酒やくしゅみりん白酒しろざけ紹興酒ラオチューマオタイチューカクテルサワージントニックジンフィーズカイピリーニャマティーニ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原酒」の意味・わかりやすい解説

原酒
げんしゅ

醸造酒ではおり引きしたままのもの,蒸留酒では発酵後の醪 (もろみ) を蒸留して得られたそのままのものをいう。一般には原酒にエチルアルコールと水が加えられて市販の酒となるが,原酒を含む割合によって風味が異なる。

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とっさの日本語便利帳 「原酒」の解説

原酒

日本酒は搾った後に水を加えてアルコール度を下げるように調整しているが、これを行わない日本酒。通常のアルコール度は一五~一七度、原酒は一八~二〇度程度。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

世界大百科事典(旧版)内の原酒の言及

【清酒】より


[製品の表示と級別]
 現在市販されている清酒には,日本酒造組合中央会の自主規格による内容が表示されている。すなわち〈純米酒〉とは米,米こうじのみでつくったもの,〈原酒〉は搾ったのち加水しないもの,〈生一本(きいつぽん)〉は純米の原酒で自社で醸出したもの,〈本醸造酒〉は前述のアル添仕込法で製造したものであるが,在来行われていた程度のアルコール使用量以下(白米1tあたり100%アルコール120l以下)のものをいう。また,〈吟醸酒〉は60%以下の精白米を使用し,低温発酵させた純米酒または本醸造酒,〈秘蔵酒〉は5年以上貯蔵熟成させたものをいう。…

※「原酒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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