卵酒(読み)タマゴザケ

デジタル大辞泉 「卵酒」の意味・読み・例文・類語

たまご‐ざけ【卵酒】

酒に鶏卵黄身砂糖を加え、温めた飲み物。寒さ防ぎや風邪のときに用いる。 冬》岡惚おかぼれで終りし恋や―/草城
[類語]酒類さけるい酒類しゅるい般若湯アルコール御酒お神酒銘酒美酒原酒地酒忘憂の物醸造酒蒸留酒混成酒合成酒日本酒清酒濁酒どぶろく濁り酒生酒新酒古酒樽酒純米酒灘の生一本本醸造酒吟醸酒大吟醸冷や卸し屠蘇とそ甘露酒白酒甘酒焼酎泡盛ビール葡萄酒ワインウイスキーブランデーウオツカラムテキーラジン焼酎リキュール果実酒梅酒薬酒やくしゅみりん白酒しろざけ紹興酒ラオチューマオタイチューカクテルサワージントニックジンフィーズカイピリーニャマティーニ

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精選版 日本国語大辞典 「卵酒」の意味・読み・例文・類語

たまご‐ざけ【卵酒】

  1. 〘 名詞 〙 卵黄と砂糖とを加えて熱くした酒。体が温まるところから、かぜ薬として飲むことがある。《 季語・冬 》 〔料理物語(1643)〕
    1. [初出の実例]「玉子酒・女房の思ふ程利かぬ」(出典:雑俳・蘆辺の鶴(1810))

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改訂新版 世界大百科事典 「卵酒」の意味・わかりやすい解説

卵酒 (たまござけ)

鶏卵を清酒にまぜた飲物で,感冒などによいとされる。《料理物語》(1643)によれば,卵をときながら冷酒を加え,塩で味をつけ,燗(かん)をして供するとある。また《本朝食鑑》(1697)には黄衣(麦こうじ)を5倍量の水,半量の砂糖と煮て,これに卵黄を加える中国的製法と,熱くした酒に卵をおとしてかきまぜ,温かいうちに飲む方法とが記されている。欧米にはブランデーやラムに鶏卵,ミルク,砂糖などを加えてつくるエッグノッグがある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「卵酒」の意味・わかりやすい解説

卵酒
たまござけ

清酒を加熱して煮立て、これに鶏卵を加えた飲み物。よくかき混ぜ、火をつけてアルコール分をとばし、熱いうちに飲む。好みにより砂糖やショウガを適当に加える。体を温め、精をつけるように風邪(かぜ)をひいたときなどに飲む。江戸時代の『本朝食鑑』には、水五杯、麹(こうじ)の黄衣(きかび)一杯、砂糖半杯をかき混ぜて沸かし、さらに鶏卵1個を加えてかき混ぜてつくる法を示している。

[秋山裕一]

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飲み物がわかる辞典 「卵酒」の解説

たまござけ【卵酒】


日本酒を温めながら少量の砂糖と卵を加えた飲み物。卵のたんぱく質が凝固しないように、火にかけながら、よく攪拌(かくはん)してつくる。卵黄のみを使用することもある。風邪のひきはじめなどにからだを温めるのに用いる。

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百科事典マイペディア 「卵酒」の意味・わかりやすい解説

卵酒【たまござけ】

日本酒に鶏卵を混ぜた飲物。酒に砂糖少量を加え弱火にかけ,攪拌(かくはん)した鶏卵を入れて混ぜながら温める。栄養があり体が暖まるのでかぜの民間療法として知られる。西洋にもこれに似たエッグノッグがある。

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