テキーラ(読み)てきーら(英語表記)tequila

翻訳|tequila

日本大百科全書(ニッポニカ) 「テキーラ」の意味・わかりやすい解説

テキーラ
てきーら
tequila

メキシコで生産される蒸留酒。テキーラ原料はマグィーとよばれるヒガンバナ科のリュウゼツランで、この茎を室(むろ)の中に山積みし、床の下部から蒸気を直接吹き込む。1日目は24時間蒸気を通し、2日目は65~80℃に保ち、3日目は冷却して室出しする。茎は褐色で、甘くなっている。これを潰砕(かいさい)して、ローラーにかけて汁を集め、殺菌せずにそのまま発酵槽に移し、発酵させる。次に発酵の終わったもろみを単式蒸留機で蒸留し、再留を行い、アルコール分を55%程度にする。これを樫樽(かしたる)に入れて、約4年間熟成させて製品化する。これはゴールドテキーラとよばれ、赤褐色をしている。下級品は樽貯蔵しない。テキーラはアルコール分30~45%、飲むときは岩塩をなめたり、青トウガラシやレモンをかじりながら飲む。またテキーラを飲んでからトウガラシ入りトマトジュースを飲む方法もある。

[原 昌道]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例