デジタル大辞泉 「テキーラ」の意味・読み・例文・類語
テキーラ(〈スペイン〉tequila)
(Tequila)メキシコ中西部、ハリスコ州の都市。グアダラハラの北西約55キロメートルに位置する。蒸留酒テキーラの産地。原料となるアガベ畑が広がり、2006年に、近隣のアマティタンやエル‐アレナルにある農園・醸造所・酒場などとともに、「テキーラの古い産業施設群とリュウゼツランの景観」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録された。
[類語]酒・
アロエに似た多肉植物のリュウゼツランの一種から造る蒸留酒。テキーラ村があるメキシコ中部ハリスコ州など五つの州にまたがる地域で製造されたものがテキーラの呼称を認められる。熟成期間によって「ブランコ」「レポサド」「アニェホ」などの種類に分かれる。オレンジのリキュール、ホワイトキュラソーとライムのジュースと合わせたマルガリータをはじめ、テキーラを使ったカクテルも多い。(ロサンゼルス共同)
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メキシコで生産される蒸留酒。テキーラの原料はマグィーとよばれるヒガンバナ科のリュウゼツランで、この茎を室(むろ)の中に山積みし、床の下部から蒸気を直接吹き込む。1日目は24時間蒸気を通し、2日目は65~80℃に保ち、3日目は冷却して室出しする。茎は褐色で、甘くなっている。これを潰砕(かいさい)して、ローラーにかけて汁を集め、殺菌せずにそのまま発酵槽に移し、発酵させる。次に発酵の終わったもろみを単式蒸留機で蒸留し、再留を行い、アルコール分を55%程度にする。これを樫樽(かしたる)に入れて、約4年間熟成させて製品化する。これはゴールドテキーラとよばれ、赤褐色をしている。下級品は樽貯蔵しない。テキーラはアルコール分30~45%、飲むときは岩塩をなめたり、青トウガラシやレモンをかじりながら飲む。またテキーラを飲んでからトウガラシ入りトマトジュースを飲む方法もある。
[原 昌道]
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…後者によって得られるグレーンウィスキーは香味が軽く,これをモルトウィスキーと調合することによって,現在スコッチの主流となったブレンデッドウィスキーがつくられるようになった。単式蒸留機の蒸留酒は,アルコール以外の揮発成分を多く含み,原料由来の香りを有し,現在ではモルトウィスキー,コニャック,ヘビーラム,ミディアムラム,キルシュ,テキーラ,および泡盛を含む日本の本格焼酎などが,これで蒸留されている。連続式蒸留機の蒸留酒は,アルコールの純度が高まるほど原料の特徴が失われ,酒はソフト化する。…
…
[利用]
特異な形をめでて,多くの原種がそのまま観賞栽培されるが,水を使わない生花にも利用できる。リュウゼツラン属のアガベ・シサラナAgave sisalana Perr.からサイザル麻が,アガベ・テキラナA.tequilana Web.からテキーラ酒がとれる。リュウゼツラン属からつくる発酵酒のプルケpulqueは,アステカ族が833年に造り始めたと伝えられる。…
…根からはセッケンや種々の薬がとれ,枯れたものは燃料として役にたつ。なかでも有名なのはマゲイを材料とする酒,テキーラである。テキーラはときにサボテンから作られる酒といわれるが,実際はマゲイの葉をとった茎を発酵させ,蒸留した酒である。…
※「テキーラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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