ウオツカ(英語表記)〈ロシア〉vodka

デジタル大辞泉 「ウオツカ」の意味・読み・例文・類語

ウオツカ(〈ロシア〉vodka)

《「ウオッカ」「ウオトカ」とも》大麦ライ麦を主原料としたロシアの代表的な蒸留酒発酵後蒸留し、木炭層を通して脱臭する。特別に香りをつけたものはズブロウカとよぶ。アルコール分が40~60パーセントで強い。火酒。
[類語]酒類さけるい酒類しゅるい般若湯アルコール御酒お神酒銘酒美酒原酒地酒忘憂の物醸造酒蒸留酒混成酒合成酒日本酒清酒濁酒どぶろく濁り酒生酒新酒古酒樽酒純米酒灘の生一本本醸造酒吟醸酒大吟醸冷や卸し屠蘇とそ甘露酒卵酒白酒甘酒焼酎泡盛ビール葡萄酒ワインウイスキーブランデーラムテキーラジン焼酎リキュール果実酒梅酒薬酒やくしゅみりん白酒しろざけ紹興酒ラオチューマオタイチューカクテルサワージントニックジンフィーズカイピリーニャマティーニ

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共同通信ニュース用語解説 「ウオツカ」の解説

ウオッカ

ロシアやポーランドなど世界的に愛飲される蒸留酒。カクテルや缶酎ハイベースにもよく使われる。洗練された味わいが特長で、日本でも人気が高まっている。調査会社IWSRの推計によると、19年は国産品の消費量が全体の約35%を占めた。

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精選版 日本国語大辞典 「ウオツカ」の意味・読み・例文・類語

ウオッカ

  1. 〘 名詞 〙 ( [ロシア語] vodka ) 小麦、ライ麦、トウモロコシなどからつくった、ロシア原産の蒸留酒。アルコール分が強く、四〇~六〇パーセント。無色、無味、無臭でカクテルのベースとしても用いられる。特別に香りをつけたものはズブロウカとよばれる。火酒。
    1. [初出の実例]「露国名物ウオッカを呑み、ソップを吸ひ」(出典:欧米印象記(1910)〈中村春雨〉帰朝日記)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウオツカ」の意味・わかりやすい解説

ウォツカ
うぉつか
водка/vodka ロシア語

ロシアの代表的な蒸留酒。ウォツカはロシア語のウォダвода/voda(水)からきた名称で、「かわいい水」という意である。ウォツカはロシアで14世紀のころからつくられ、帝政末期のロシア皇帝もこれを愛飲したといわれる。以前はロシア以外にポーランド、バルト海沿岸諸国でのみ生産されていたが、第二次世界大戦後は世界各国に広がり、とくにアメリカでは目覚ましく、最近ではロシアをしのいで世界一のウォツカ産出国になった。

[秋山裕一]

製造法

ウォツカの原料は、ジャガイモオオムギ、トウモロコシ、コムギが使われる。これらを蒸煮(じょうしゃ)し、オオムギの麦芽で糖化後、発酵させ、高性能の連続式蒸留機で精留する。この中性アルコールを加水し、白樺(しらかば)炭の層を通す。白樺炭は数本から多いものは20本ほどの銅またはステンレス製の円筒に詰められており、この中をゆっくりと流すことにより、粗さや不純物からくるにおいや味がとれて、ウォツカ特有のまろやかな甘味のある酒になる。ウォツカの貯蔵は木樽(きだる)は使用せず、ステンレスや、ほうろうタンクが用いられる。

[秋山裕一]

飲み方

ウォツカは、アルコール分が40~60%、無色。冷やしてストレートで飲むほかに、カクテルの主要なベースとして使われる。ロシア料理の食前酒はウォツカのストレートを供する。アルコール分が高いので、ミネラルウォーターやトマトジュースで割って飲む。日本ではスミノフSmirnoff、サモーバーSamovar、ギルビーGilbeyなどが有名である。ロシアやポーランドにはフレーバーを加えたウォツカがあり、ズブロフカZubrovkaは芳草ズブロフカ草を浸漬(しんし)したもので、芳香がある。ほかに砂糖、香辛料、ワインなどを入れたものや、ナシやリンゴの葉を浸漬したスタルカStarkaなどがある。

[秋山裕一]

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改訂新版 世界大百科事典 「ウオツカ」の意味・わかりやすい解説

ウォッカ
vodka

アルコール分40%以上の無色透明の蒸留酒の一種。名称はロシア語のワダvoda(水)に由来する。ロシアで穀類からつくりはじめたのは14世紀末である。その製造と販売はつねに国家のきびしい規制を受け,ウォッカに課される税金は国庫の最も重要な収入源となった。ふつう小麦,大麦,ライ麦,トウモロコシなどの穀類あるいはジャガイモを原料とするが,ブドウサクランボ,リンゴ,ナシなどの果実や蜂蜜からもつくることができる。上述の原料を糖化・発酵させ,2度にわたって蒸留してから,ボダイジュあるいはシラカバ活性炭をつめた濾過装置を通過させる。これによって不純物や異臭が除去されるとともに,独特の風味が加わる。この持味を保つため熟成は行わない。ウォッカの中に各種の草,種子,果実,根,香料などを浸して,浸酒をつくることも広く行われる。ロシアでの飲み方は,よく冷したものを脚のついた小型のグラスにそそぎ,あおるように一気に飲みほすのが正統的とされる。1917年のロシア革命の後,亡命したロシア人の手で製法が伝えられ,アメリカをはじめ世界各国でウォッカが製造されるようになった。それと同時に,ウォッカをさまざまなカクテルのベースに利用する飲み方も普及している。
執筆者:

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百科事典マイペディア 「ウオツカ」の意味・わかりやすい解説

ウォッカ

ロシア特産の蒸留酒。無色無臭透明で,アルコール分40〜60%。ライ麦,大麦に麦芽を加え糖化,発酵させ,蒸留したもの。現在はジャガイモやトウモロコシを主原料にしている。ウォッカの特色は蒸留酒をシラカバの木炭をつめた濾過(ろか)層を通して濾過し除臭・精製する点にある。14世紀末から製造され,1917年のロシア革命後,亡命ロシア人によって世界各国で作られた。ウォッカをベースとするカクテルも普及している。
→関連項目カクテルスクリュードライバーブラディメアリー

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飲み物がわかる辞典 「ウオツカ」の解説

ウオッカ【vodka(ロシア)】


ロシアの代表的な蒸留酒。大麦、小麦、ライ麦、とうもろこし、じゃがいもなどの穀物を麦芽で糖化し、これを発酵させたものを連続式蒸留機で蒸留し、白樺の炭などで濾過(ろか)してつくる。アルコール度数は40~60度。無色透明で、雑味が少ない。香草や果実などで風味をつけたものもある。現在はロシア・東欧諸国の他、北欧、アメリカなどでもつくられる。◇「ウォッカ」「ウオトカ」などともいう。

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デジタル大辞泉プラス 「ウオツカ」の解説

ウオッカ

2004年生まれの日本の競走馬。牝馬(ひんば)。2007年の日本ダービーに勝利。牝馬として史上3頭目のダービー優勝と、父タニノギムレットとの父子制覇を達成。ほか阪神ジュベナイルフィリーズ、安田記念(2回)、天皇賞(秋)、ヴィクトリアマイル、ジャパンカップで優勝。2008年・2009年の年度代表馬となる。2011年、顕彰馬に選出。2019年没。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウオツカ」の意味・わかりやすい解説

ウォツカ
vodka

おもにロシアで造られる蒸留酒の一種。ライ麦,小麦,大麦,じゃがいもなどを原料として発酵させ,蒸留したもので,無味,無臭,無色であるために調合酒に適している。市販のもののアルコール濃度は 40~60%。

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とっさの日本語便利帳 「ウオツカ」の解説

ウオツカ

ロシアで誕生したホワイトスピリッツ。大麦や小麦、トウモロコシなどを連続式蒸留器で蒸留して水で割り、白樺やヤシを焼いた活性炭で濾過して無色透明にする。

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栄養・生化学辞典 「ウオツカ」の解説

ウォッカ

 穀物を麦芽やライムギの麦芽で糖化し,発酵させ蒸留した酒.ロシアで主に作られる.

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世界大百科事典(旧版)内のウオツカの言及

【蒸留酒】より

…連続式蒸留機の蒸留酒は,アルコールの純度が高まるほど原料の特徴が失われ,酒はソフト化する。グレーンウィスキー,アルマニャックのほか,19世紀初めまでは単式によっていたウォッカ,アクアビット,ライトラム,さらにブレンド用ブランデー,甲類焼酎(ホワイトリカー)などが,現在この型の蒸留機によってつくられている。【菅間 誠之助】。…

【中国酒】より

…(7)その他 ここに区分されるものはおもに外国起源の酒で,洋酒としている文献もある。白蘭地(ブランデー),威士忌(ウィスキー),金酒(ジン),俄斯克(ウォッカ),蘭母酒(ラム)などで,これらのうち烟台の金奨白蘭地は歴史も古く,全国名酒に数えられている。【鈴木 明治】。…

【ロシア料理】より

…古くからロシア人の食べ物として知られたのは,ライ麦からつくる黒パン,各種の穀物の粥(カーシャ),デンプンを用いるゼリー状のキセーリなどで,これらは12世紀以降の年代記などにあらわれる。飲物としては麦芽を発酵させてつくるクワス,蜜酒,ビールが愛好され,ややおくれてウォッカがこれに加わった。各種の獣肉,鳥,魚も早くから食されたが,チョウザメの卵であるキャビアが本格的にロシア料理に取り入れられたのは,16世紀後半にカスピ海に注ぐボルガ川の下流がロシアの領土に組み入れられてからである。…

※「ウオツカ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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