名聞(読み)メイブン

デジタル大辞泉 「名聞」の意味・読み・例文・類語


みょう‐もん〔ミヤウ‐〕【名聞】

[名・形動]
名声が世間に広まること。世間での評判・名声。ほまれ。「名聞を求める」
名声を求めて世間体をつくろうこと。また、そのさま。
「この大将は…、―になどぞおはせし」〈大鏡・師尹〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「名聞」の意味・読み・例文・類語

みょう‐もんミャウ‥【名聞】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 名声が世間に広く聞こえているさま。世間での名声や評判。ほまれ。〔法華義疏(7C前)〕
    1. [初出の実例]「偏に名聞を離れて、官職を辞して遂に横川に籠居ぬ」(出典:今昔物語集(1120頃か)一二)
    2. [その他の文献]〔荘子‐人間世〕
  3. 名誉やよい評判を得るために、体裁をつくろうこと。偽善をなすこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「ちちおとどよりも、御心ざまわづらはしく、くせぐせしきおぼえまさりて、名聞になどぞおはせし」(出典:大鏡(12C前)二)
    2. 「何商売でも六ヶ敷く御坐いますけれども、其内にも俳優は誠に名聞(ミャウモン)な者で御坐います」(出典落語本能寺(1898)〈六代目桂文治〉)

めい‐ぶん【名聞】

  1. 〘 名詞 〙 世間での評判や名声。みょうもん。〔音訓新聞字引(1876)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android