デジタル大辞泉
「恥ずかしい」の意味・読み・例文・類語
はずかし・い〔はづかしい〕【恥ずかしい/▽羞ずかしい】
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
はずかし・いはづかしい【恥・羞・辱】
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]はづか
し 〘 形容詞シク活用 〙 相手に比べて自分が劣っていることを意識する場合に抱く心情を表わす。 - ① 過ち、欠点、罪などを悟って面目なく感じるさま。きまりが悪い。
- [初出の実例]「里人の見る目波豆可之(ハヅカシ)左夫流児にさどはす君が宮出しりぶり」(出典:万葉集(8C後)一八・四一〇八)
- 「ただに、病み死ぬるよりも、人聞はづかしく覚え給ふなりけり」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
- ② 自らひかえめになるようなさま。気詰まりである。遠慮される。気が許せない。
- [初出の実例]「はづかしきもの、色このむ男の心の内。いざとき夜居(よゐ)の僧」(出典:枕草子(10C終)一二四)
- ③ こちらが気おくれするほど、相手が優れているさま。立派である。感心である。美しい。
- [初出の実例]「我が司の佐もはづかしき人ぞや。左大将のみこ、左のおとどのみこぞかし。いとはづかしきあたりなり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
恥ずかしいの語誌
( 1 )①の挙例「万葉」の「波豆可之」は、他人の目を意識して自分を責め恥じる意で、上代では類義語に「やさし」「おもなし」がある。「やさし」は「日本霊異記」で「はづかし」とほぼ同意に扱われ、「おもなし」は顔があげられないほど恥ずかしく思うのをいい、のちの「面目なし」にあたる。
( 2 )平安時代には、①の意の他に②があり、さらには③のように自分が恥ずかしくなるほど立派であると相手を評する例が多く見られるようになる。いずれも周囲を強く意識したもの。
( 3 )平安時代からの類義語に「つつまし」があり、「保元物語」などには「見る」との関連で「めはずかし」という語も見られる。
恥ずかしいの派生語
はずかし‐が・る- 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
恥ずかしいの派生語
はずかし‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
恥ずかしいの派生語
はずかし‐さ- 〘 名詞 〙
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 