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退く シゾク

デジタル大辞泉の解説

しぞ・く【退く】

[動カ四]しりぞく」に同じ。
「漕げども漕げどもしりへ―・きに―・きて」〈土佐

しり‐ぞ・く【退く】

[動カ五(四)]
後方へ下がる。後ろへのく。あとじさる。「大またで三歩―・く」⇔進む

㋐貴人・目上の人の前を離れて出て行く。退出する。また、その場所から去る。「御前を―・く」「控えの間に―・いて待つ」
㋑試合などで、敗れてそこからいなくなる。「初戦で―・く」
官職などを辞める。引退する。「現役を―・く」「政界から―・く」
(多く「しりぞいて」の形で用いる)置かれている状況を離れる。「一歩―・いて考える」
譲歩する。引き下がる。「自説を固持して一歩も―・かない」
[動カ下二]しりぞける」の文語形

そ・く【退く】

[動カ四]遠く離れる。遠ざかる。
「雲離れ―・き居りとも我忘れめや」〈・下・歌謡〉
[動カ下二]遠く離す。遠ざける。
「赤見山草根刈り―・け合はすがへ争ふ妹(いも)しあやにかなしも」〈・三四七九〉

ど・く【退く】

[動カ五(四)]いる場所を動いて、そこをあける。のく。「早く―・いてくれ」
[可能]どける
[動カ下二]どける」の文語形。

の・く【退く】

[動カ五(四)]
今までいた場所から離れる。今までの場所をあけて他へ移る。どく。「ちょっとそこを―・いてください」「借家を―・く」
ある場所から離れている。へだたっている。「現場から少し―・いた所」
地位・職務から離れる。引退する。「大学教授を―・く」
組織や仲間から抜ける。脱退する。「組合から―・く」
今までの関係を離れる。縁が切れる。「夫婦も―・けば他人」
[可能]のける
[動カ下二]のける」の文語形。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

しぞく【退く】

( 動四 )
しりぞく。 「かたはら痛ければ、知らず顔にてやをら-・きぬるぞ/源氏 宿木

しりぞく【退く】

( 動五[四] )
〔「後しり退く」の意〕
現在の位置からうしろへ移動する。うしろへさがる。後退する。 ⇔ 進む 「二、三歩-・く」
貴人の前から退出する。 「御前を-・く」 「(禄ヲ)肩に懸けて、拝して-・く/徒然 66
引退する。公職や会社などから身を引く。 「政界から-・く」 「現役を-・く」
距離をおく。 「一歩-・いて考える」
へりくだる。 「 - ・きて咎なしとこそ昔賢しき人も言ひ置きけれ/源氏 明石」 〔「退ける」に対する自動詞〕
[可能] しりぞける
( 動下二 )

そく【退く】

( 動四 )
離れる。遠ざかる。 「大和へに西風吹き上げて雲離れ-・き居りとも我忘れめや/古事記
( 動下二 )
離す。しりぞける。とりさる。 「夏草の刈り-・くれども生ひしくごとし/万葉集 2769

どく【退く】

( 動五[四] )
〔「のく」の転。近世以降の語〕 その場所からわきへ移る。 「わきに-・いてください」
[可能] どける
( 動下二 )
どける

のく【退く】

( 動五[四] )
わきへ移る。どく。 「車が来たのでわきへ-・く」 「雀の子そこ-・けそこ-・けお馬が通る/おらが春」
引き払う。立ちのく。どく。 「銭湯が-・いたあとに商店ができた」
脱退する。 「会を-・く」 「仲間ヲ-・ク/ヘボン」
離れた場所にある、または、いる。距離を置く。 「いと遥かに見やり参らせて、-・きてなむ車ども引き立てたるに/栄花 嶺の月」 「居給ふべき所と見ゆるは、寺よりは少し-・きてぞありける/狭衣 4
退却する。 「しばしもこらへず、二町ばかりざつと引いてぞ-・きにける/平家 11
ある地位からしりぞく。 「ひたぶるに取られむよりは、我とや-・きなまし/大鏡 師尹
関係が疎遠になる。縁が切れる。 「思ひも譲りつべく、-・く心地し給へど/源氏 浮舟」 〔「のける」に対する自動詞〕
[可能] のける
( 動下二 )
のける
[句項目] 退いた仲 退かぬ仲

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

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