唯我独尊(読み)ユイガドクソン

デジタル大辞泉 「唯我独尊」の意味・読み・例文・類語

ゆいが‐どくそん【唯我独尊】

天上天下てんじょうてんげ唯我独尊」の略。
自分一人が特別にすぐれているとうぬぼれること。ひとりよがり。
[類語](2自慢誇るうぬぼれるおのぼれる思い上がる誇らしい胸を張る肩身が広い鼻が高い鼻高高勝ち誇る驕る威張る威張り散らす付け上がる高ぶる反り返る振り回す鼻にかける増長慢心自画自賛誇示おご誇り驕傲きょうごう矜持倨傲きょごう自負自負心自賛自嘆自任自得天狗天狗になるうぬぼれプライド高慢自尊自尊心気位きぐらい得意思い上がり手前味噌我褒め身褒めのぼせるのぼせ上がる背負しょ増上慢野狐禅やこぜん夜郎自大遼東のいのこ雪駄の土用干し道を聞くこと百にして己にく者しと為す

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精選版 日本国語大辞典 「唯我独尊」の意味・読み・例文・類語

ゆいが‐どくそん【唯我独尊】

〘名〙
① (釈迦が生まれた時に七歩あるいて天地を指さし「天上天下唯我独尊」と唱えたという故事による) 仏語。この世界にわれよりも尊いものはないということ。天上天下唯我独尊。
正法眼蔵(1231‐53)行仏威儀「これは人仏の唯我独尊の道得なり」
② 自分だけが偉いとうぬぼれること。ひとりよがり。
談義本・地獄楽日記(1755)四「弟子ども相手にして唯我独尊(ユヰガドクソン)と身を高ぶり」

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四字熟語を知る辞典 「唯我独尊」の解説

唯我独尊

この世界にわれよりも尊いものはないということ。転じて、自分だけがすぐれていると自負する独りよがりの態度のたとえ。

[使用例] 唯我独尊の生涯で愉快だろうと夢の様な呑気な事を真面目に考えて居た[寺田寅彦枯菊の影|1907]

[使用例] かれらの咽喉はいつも充血して、若さには青桐の葉の匂いがして、唯我独尊の見えないをたかだかとかぶっていた[三島由紀夫*春の雪|1965~67]

[解説] 釈迦が生まれたときに一手を天に向け一手を地に向けて、「天上天下唯我独尊」と唱えたという故事に基づくことば。

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