ライン(英語表記)line

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デジタル大辞泉 「ライン」の意味・読み・例文・類語

ライン(line)

線。「ボールがラインの真上に落ちる」
列。文字のぎょう。「守備のラインが乱れる」
衣服や人の体が形づくる輪郭の線。「ボディーライン
境界線。水準。「合格ライン」「ボーダーライン
系列。系統。「候補者はこちらのラインから出す」
一定区間を定期に往復する船舶や航空機の航路。また、道筋。「アメリカライン
企業組織のうち、局・部・課・係のような上下の組織。
企業の経営組織で、調達・製造・販売などを担当し、基本的な活動の中軸となる部門。→スタッフ
ベルトコンベヤー方式など一貫した流れ作業による生産・組み立ての工程。生産ライン。「ラインを増設する」
10 (LINE)モバイル端末向けのメッセンジャーアプリグループチャット機能や、ピアツーピアVoIP技術を用いた音声通話機能などがある。
[類語]すじ線条直線曲線実線破線点線波線斜線アンダーライン傍線折れ線垂線鉛直線接線水平線平行線対角線双曲線放物線母線螺線らせん割線中線中心線

ライン(Rhein)

ヨーロッパ中部の国際河川。スイス南部のアルプスに源を発し、ドイツ西部、オランダを貫流して北海に注ぐ。長さ1230キロ。中流ではローレライで知られる峡谷を形成。古来重要な輸送路で、運河によって地中海エルベ川とも連絡する。
[補説]長らく長さ1320キロとされてきたが、2010年に20世紀初頭の文献の記述をもとにした調査で誤記との説が有力になった。
作品名別項。→ライン

ライン[曲名]

《原題、〈ドイツ〉Rheinischeシューマンの交響曲第3番。変ホ長調。全5楽章。1850年作曲。同副題はシューマン自身が付けたものではないが、ライン川沿いのケルン、コブレンツ、ボンなどの心象に基づいて作曲されたとされる。

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精選版 日本国語大辞典 「ライン」の意味・読み・例文・類語

ライン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] line )
  2. 線。すじ。また、境界として示す線。〔舶来語便覧(1912)〕
    1. [初出の実例]「金のラインを空とほく引ずりて」(出典:抒情小曲集(1918)〈室生犀星〉赤櫨)
  3. 文字などの縦または横の並び。行。列。
  4. 系列。系統。また、血統。
    1. [初出の実例]「血統とは西洋の語にて『ライン』と云ふ」(出典:文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉一)
  5. 基準となる一定の高さや数量。レベル。「合格ライン」
  6. 企業組織のうち、局・部・課・係のような直系式組織をいう。
    1. [初出の実例]「わしら、ラインの末端からみたら、お前は、遙かに雲の上の人間やさかい」(出典:泥の勲章(1963)〈邦光史郎〉三)
  7. 企業において、購買、製造、運搬、販売など本来的活動を分担遂行している部門をいう。
    1. [初出の実例]「営業というラインの機能と」(出典:時間(1969)〈黒井千次〉九)
  8. 航空機・船舶の航路。また、鉄道の路線。
    1. [初出の実例]「地方路線(ローカルライン)へのターミナルとしては」(出典:高層の死角(1969)〈森村誠一〉南へ伸びる青い線)
  9. 一貫した流れ作業によって物を生産する工程。
    1. [初出の実例]「不良品が出ると、人力でラインからはずさなければならず」(出典:現代日本技術史概説(1956)〈星野芳郎〉六)
  10. ヤード‐ポンド法における長さの単位の一つ。一ラインは一二分の一インチ。〇・〇八三インチ。
  11. 衣服や人の体が形づくる輪郭の線。シルエット

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ライン」の意味・わかりやすい解説

ライン(Joseph Banks Rhine)
らいん
Joseph Banks Rhine
(1895―1980)

アメリカの超心理学者。ペンシルベニア州の生まれ。シカゴ大学卒業、植物学専攻。心霊現象の科学的研究を志し、ハーバード大学を経て、デューク大学において心理学者マクドゥーガルのもとで本格的に研究を始めた。透視、テレパシー、予知、念力の存在を実験的に証明、また「ESP」(超感覚的知覚)「PK」(念力)の概念を樹立して、この領域を超心理学と命名し、この研究の基礎を確立した。1934年、最初の報告「Extra-Sensory Perception」(超感覚的知覚)を、のちには『The Reach of the Mind』(心の領域、1947)など多くの啓蒙(けいもう)書を著し、学会および一般に大きな反響をよび、超心理学研究の興隆をきたした。1929年超心理学研究所をデューク大学に設立、所長となる。1962年、The Foundation for Research on the Nature of Man(人間性研究財団)を組織、Institute for Parapsychology(超心理学研究所)を設立し、超心理学の研究の推進、研究者の養成に努めた。夫人のルイザ・ラインLouisa E. Rhine(1891―1983)も偶発的超心理現象の研究、『Hidden Channels of the Mind』(1965)などの著書で有名。

[大谷宗司]

『ライン他著、湯浅泰雄訳『超心理学概説――心の科学の前線』(1976・宗教心理学研究所出版部)』


ライン(経営管理)
らいん
line

経営管理や組織でいうラインには二つの意味がある。第一は、軍隊組織の戦線部隊line troopsに由来するもので、経営目的の直接的遂行にあたる人・部門と、それらの担当する機能をいい、具体的には財務、購買、製造、販売などをいう。第二は、指揮・命令の線すなわち系統とその系統上に位置する各階層の経営者や管理者をいう。以上の二つの意味をまとめたもの、すなわち本来的・直接的経営活動を担当するピラミッド組織を構成する人もしくは機能を総称して、ライン部門、直接部門、あるいは単にラインという。ラインと対照されるのは、ラインを支援・促進するために付加されるようになったスタッフstaffである。

[森本三男]

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百科事典マイペディア 「ライン」の意味・わかりやすい解説

ライン[川]【ライン】

中部ヨーロッパ最大の川。全長1320km。流域面積22万4400km2。スイス南東部のアルプス山中に発し,ボーデン湖を経て西流,ドイツ・スイス国境をなす。バーゼル付近で北に転じ,ドイツ・フランス国境をなし,のちドイツ西部を貫流,オランダに入り,多くの支流に分かれて北海に注ぐ。おもな支流はネッカー川,マイン川,モーゼル川,ワール川など。上流部は急流,滝が多く発電に利用される。ドナウ川に次ぐ流量を誇り,中・下流部は古来南ドイツからバルト海に至る水路として重要な役割を果たし,ルートウィヒ運河によりマイン川を経てドナウ川と結ばれている。大型船はバーゼルまで可航であり,バーゼルは北海に通じるスイスの港となっている。沿岸の風光にすぐれ,ローレライなどの伝説や河岸の古城が多くの観光客を集めている。
→関連項目オランダジークフリート線ドイツネッカー[川]ボーデン[湖]マイン[川]ライン渓谷中流上部リヒテンシュタイン

ライン[諸島]【ライン】

中部太平洋,ハワイ南方に南北に連なる島群。パルマイラ,ジャービスほか計3島は米領,クリスマス(キリティマティ),ファニング(タブアエラン),ワシントン(テライナ)など8島はキリバスに属する。住民がいるのはキリバス領の上記3島のみ。ココヤシプランテーションがある。約478km2。9236人(2010)。
→関連項目ギルバート[諸島]

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改訂新版 世界大百科事典 「ライン」の意味・わかりやすい解説

ライン
Johann Justus Rein
生没年:1835-1918

ドイツの地理学者で日本研究家として知られる。F.vonリヒトホーフェンの後継者としてボン大学教授となり27年間勤務。東京大学地理学教室の創始者山崎直方は,ドイツ留学当初ラインのもとで学んだ。スカンジナビア,アメリカ東岸,北アフリカなどを調査。1873-75年プロイセン商務省の依頼により日本の優れた工芸品と商業に関する調査に来日。西洋人では初めて広範囲にわたる実地調査に基づく包括的近代的日本地誌《Japan nach Reisen und Studien》(2巻)を著述(第1巻は1881年刊,自然地理,民族,地方誌を扱う。第2巻は86年刊,農・林業,工業,商業を扱う)。本書は,当時広く高評を博したが,現在でも明治初期の日本事情を記録した学術的地誌として重要である。英訳も出版されている。1968年にはボン大学地理学教室において,没後50年を記念する日本研究の講演会が開催された。東京大学中央図書館にあるライン文庫の一部は,関東大震災後寄贈されたものである。
執筆者:


ライン
Joseph Banks Rhine
生没年:1895-1980

アメリカの心理学者で,超心理学の創立者。シカゴ大学で心理学を学んだ後,ハーバード大学で深層心理学者W.マクドゥーガル(1871-1938)に学び,超常現象を研究。デューク大学教授に就任し,同大学に超心理学研究所を設立した。心霊現象のうちESP念力を研究し,数量的測定法を考案して,超心理学の学問的基礎を確立した。彼の研究成果はアメリカ心理学会で承認され,ユングも高く評価している。
執筆者:

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ライン」の意味・わかりやすい解説

ライン
Rein, Wilhelm

[生]1847.8.10. アイゼナハ
[没]1929.2.19. イェナ
ドイツの教育学者。 1886年イェナ大学教授。ヘルバルト教育学の理論に立脚し,その実践化に努めた。また T.ツィラーの段階的教育法を継承,発展させ,教育学の体系化,実際教育の科学的理論づけに尽力した。特に教授段階を予備-提示-比較-概括-応用の5段階に明確化して,ヘルバルト教育学の普及に果した役割は大きい。彼の学説は明治期の日本に紹介され,多くの影響を及ぼした。主著『教育百科便覧』 Enzyklopädisches Handbuch der Pädagogik (7巻,1894~1903) ,『系統的教育学』 Pädagogik in systematischer Darstellung (3巻,02~06) 。

ライン
Rhine, Joseph Banks

[生]1895.9.29. ペンシルバニア,ウォータールー
[没]1980.2.20. ノースカロライナ,ヒルズバラ
アメリカの心理学者。 1927年デューク大学超心理学研究所教授。超心理学の確立に指導的役割を果した。主著『超感覚的知覚』 Extrasensory Perception (1934) ,『超心理学概説』 Parapsychology (57,J.G.プラットと共著) 。

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とっさの日本語便利帳 「ライン」の解説

ライン

競輪は風圧との戦いでもあるため、単独で走るのは不利であり、道中は二人以上で組んだ方が有利となる。そのように先行型と追込型で仮のチームのような状態になることをラインといい、同県・同地区などのつながりにより組まれることが多い。ただしラインは絶対的なチームではなく、途中で他のラインへ切り替えることもあるし、他ラインの選手に分断されてしまうこともある。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ライン」の解説

ライン Rein, Johannes Justus

1843-1918 ドイツの地理学者。
1843年9月18日生まれ。ボン大教授。明治6年(1873)来日し,8年まで日本各地の地理,産業を実地調査した。帰国後まとめた著書は当時の日本を学術的に紹介した地誌として知られた。1918年1月23日死去。74歳。

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デジタル大辞泉プラス 「ライン」の解説

ライン

ドイツの作曲家ロベルト・シューマンの交響曲第3番(1850)。原題《Rheinische》。標題はシューマン自身が付けたものではないが、ライン川沿いの情景に着想を得て作曲されたと考えられている。

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パラグライダー用語辞典 「ライン」の解説

ライン

コード(cord)。紐のこと。翼とハーネスを繋ぎ重さを支える、パラグライダーの大切な部分。材質にはアラミド繊維とダイニーマがある。

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367日誕生日大事典 「ライン」の解説

ライン

生年月日:1843年9月18日
ドイツの地理学者
1918年没

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世界大百科事典(旧版)内のラインの言及

【交響曲】より

…メンデルスゾーンは第3番《スコットランド》(1842),第4番《イタリア》(1833)をはじめ,標題音楽的な雰囲気と色彩豊かな管弦楽法を特徴とする。シューマンは第1番《春》(1841)や第3番《ライン》(1850),第4番(1841,改作1851)などで,ピアノ的な発想と語法を背景として,文学的契機を暗示しながらも純音楽的な動機による統一的造形を打ち出している。 一方,19世紀における標題音楽の概念にとって画期的存在となったのは,フランスのベルリオーズの《幻想交響曲》(1830)である。…

【シューマン】より

…歌曲ではハイネ《詩人の恋》(1840),アイヒェンドルフ《リーダークライス》(1840),シャミッソー《女の愛と生涯》(1840)などロマン派詩人の作品に音楽をつけ,詩と音楽の高度の統一,ピアノ部分の充実など,シューベルトの遺産を受け継いで独自のロマン的様式を実現する。 中期は30歳代で,《交響曲第1番春》(1841),《第2番》(1846),《第3番ライン》(1850),1842年に続けて書き上げられた弦楽四重奏曲3曲とピアノ五重奏曲,ピアノ四重奏曲,47年の2曲のピアノ三重奏曲などの室内楽から,オラトリオ《楽園とペリ》(1843),オペラ《ゲノフェーファ》(1849)へと創作の幅を広げ,普遍的作曲家としての名声を確立する。歌曲でもドイツ的に深化された朗唱の様式が実現する。…

【超心理学】より

…当時W.ジェームズやベルグソンをはじめ,多くの哲学者や科学者が超常現象を研究したが,一般には受け入れられなかった。これに対して,新しい立場から研究する方法を考えたのは,アメリカのラインである。ラインはまず,問題の多い心霊現象についてはとりあげず,研究の対象をESP念力(PK)の二つだけに限定した。…

【予知】より

…昔から〈正夢〉など,予知を思わせる現象が知られているが,予知か偶然の一致かの判断は困難なことが多い。予知を最初に実験的に検証しようとしたのは,アメリカのラインであり,1933年のことである。当時ラインは,死後生存仮説を検討するための第1段階として,純粋テレパシー現象の実在を実験的に検証しようとしていたが,研究の進展に従い,その難しさに気がついた。…

※「ライン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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