漫ろ(読み)ソゾロ

デジタル大辞泉 「漫ろ」の意味・読み・例文・類語

そぞろ【▽漫ろ】

[形動][文][ナリ]《「すずろ」と同語源》
1 これといった理由もなしにそうなったり、そうしたりするさま。なんとなく。「漫ろに寂しさを覚える」
2 心が落ち着かないさま。そわそわするさま。「結婚式が近いので気も漫ろだ」
3 不本意なさま。意に満たないさま。
「この君のかく―なる精進をしておはするよ」〈かげろふ・中〉
4 かかわりのないさま。
「―なる古い頭かうべを白い布に包んでたてまったりけるに」〈平家・一二〉
5 むやみなさま。やたら。
「かたくななる人のその道知らぬは、―に神の如くに言へども」〈徒然・七三〉
[副]わけもなく。なんとなく。「漫ろ寒さが身にしみる」
[類語]足が地につかない・気が気でない・気が揉める・居ても立ってもいられない・矢も盾もたまらない・不安・考え事・思案・物思い・心配・気疲れ・気苦労・心痛・心労・懸念・恐れ・憂慮・取り越し苦労・杞憂・悲観・恐れる・危惧きぐ・危懼きく・疑懼ぎく・胸騒ぎ・気がかり・心がかり・不安心・心細い・心許こころもとない・憂い・気遣い・煩わずらい・怖い・危なっかしい・おぼつかない・頼り無い・おののく・動揺・心騒ぎ・煩慮・憂惧ゆうぐ・憂懼ゆうく・憂い事・気遣わしい・痛心・鬼胎・ひやひや・はらはら・どきどき・おどおど・あぶなあぶな・恐る恐る・こわごわ・おっかなびっくり・おじおじ・おずおず・びくびく・こわがる・臆する・おびえる・びくつく・おじる・おじける・恐怖・恐れをなす・悪びれる・案ずる・生きた心地もしない・気になる・気に病む・気を病む・居たたまれない

すずろ【▽漫ろ】

[形動][文][ナリ]《「そぞろ」と同語源》
1 (多く「すずろに」の形で)あてのないさま。また、これといった理由・目的のないさま。漫然。
「人をして―に尊敬の念を起こさせる」〈倉田・愛と認識との出発〉
「陸奥みちの国に―に行きいたりにけり」〈伊勢・一四〉
2 意外なさま。思いがけないさま。
「うたてある主ぬしのみもとに仕うまつりて、―なる死にをすべかめるかな」〈竹取〉
3 興趣のないさま。面白くないさま。
「衣きぬなどに―なる名どもを付けけむ、いとあやし」〈枕・一三四〉
4 あるべき程度を超えているさま。むやみ。やたら。
「―なる酒のみは衛府司のするわざなりけり」〈宇津保・嵯峨院〉
5 思慮のないさま。軽率。
「―に言ひ散らすは、さばかりの才にはあらぬにやと聞こえ」〈徒然・一六八〉

すぞろ【▽漫ろ】

[形動ナリ]「すずろ」に同じ。
「聖もこれを見奉って―に墨染めの袖をぞ絞りける」〈平家・一二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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