デジタル大辞泉 「覚束無い」の意味・読み・例文・類語
おぼつか‐な・い【覚▽束無い】
1 物事の成り行きが疑わしい。うまくいきそうもない。「昨年並みの収穫は―・い」「今の成績では合格は―・い」
2 はっきりしない。あやふやである。「―・い記憶をたどる」
3 しっかりせず、頼りない。心もとない。「足もとが―・い」「―・い手つき」
4 はっきり見えないで、ぼんやりとしている。
「門上の楼に、―・い
5 ようすがはっきりせず、不安である。気がかりだ。
「―・く思ひつめたること、少しはるかさむ」〈伊勢・九五〉
6 不審である。おかしい。
「やや久しくものも言はでありければ、人ども―・く思ひけるほどに」〈宇治拾遺・一〉
7 疎遠で相手のようすがわからない。
「かのわたりには、いと―・くて、秋暮れ果てぬ」〈源・末摘花〉
8 待ち遠しい。もどかしい。
「返り事せずは―・かりなむ」〈堤・虫めづる姫君〉
[派生]おぼつかながる[動ラ五]おぼつかなげ[形動]おぼつかなさ[名]
[類語]考え事・思案・物思い・考え・心配・気疲れ・気苦労・心痛・心労・懸念・恐れ・憂慮・取り越し苦労・杞憂・悲観・恐れる・不安・