怖い(読み)コワイ

デジタル大辞泉 「怖い」の意味・読み・例文・類語

こわ・い〔こはい〕【怖い/恐い】

[形][文]こは・し[ク]《「こわ」と同語源》
それに近づくと危害を加えられそうで不安である。自分にとってよくないことが起こりそうで、近づきたくない。「夜道が―・い」「地震が―・い」「―・いおやじ」
悪い結果がでるのではないかと不安で避けたい気持ちである。「かけ事は―・いからしない」「あとが―・い」
不思議な能力がありそうで、不気味である。「習慣とは―・いものだ」
恐ろしい[用法]
[派生]こわがる[動ラ五]こわげ[形動]こわさ[名]
[類語](1)(2恐ろしいおっかない空恐ろしい物恐ろしいおどろおどろしい気味悪い不気味不安恐れる心配懸念危惧きぐ危懼きく疑懼ぎく恐れ胸騒ぎ気がかり心がかり不安心心細い心許こころもとない憂い危なっかしいおぼつかない考え事思案物思い考え気疲れ気苦労心痛心労憂慮取り越し苦労杞憂悲観気遣い頼り無いおののく動揺煩慮憂惧ゆうぐ憂懼ゆうく憂い事気遣わしい痛心鬼胎ひやひやはらはらどきどきおどおどあぶなあぶな恐る恐るこわごわおっかなびっくりおじおじおずおずびくびくこわがる臆するおびえるびくつくおじるおじける恐怖恐れをなす悪びれる案ずる気が気でないそぞろ足が地につかない気が揉める居ても立ってもいられない矢も楯もたまらない居たたまれない生きた心地もしない気になる気に病むわずら

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精選版 日本国語大辞典 「怖い」の意味・読み・例文・類語

こわ・いこはい【怖・恐】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]こは・し 〘 形容詞ク活用 〙 ( 「こわい(強)」と同語源 )
  2. 強い相手や危害を加えられそうなもの、正体のわからないもの、危険な場所などに対して、身をしりぞけたくなる感じである。身に危険が感じられて不気味である。おそろしい。〔観智院本名義抄(1241)〕
    1. [初出の実例]「ぜひに及ばぬ、山のかみがこはひか、身共がこはひか」(出典:虎明本狂言・花子(室町末‐近世初))
  3. 思いもよらない不思議な力がある。おそろしい。
    1. [初出の実例]「唐人のこわい事よ。ちゃっと問れてかう云たがちゃうど合た事よ」(出典:史記抄(1477)一五)

怖いの語誌

「日本言語地図」によると、「おそろしい」の方言分布は、東日本オッカナイ類対西日本コワイ類、オソロシイ類他という対立を見せている。西日本では、関西地方にコワイ類、その外側にオソロシイ類、さらに九州東部地域等にエズイ、オゾイ類が分布する。また、中国地方のキョートイ類、イブセー類は、「日葡辞書」の示す「けうとし」「いぶせし」の残存と考えられる。

怖いの派生語

こわ‐が・る
  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙

怖いの派生語

こわ‐さ
  1. 〘 名詞 〙

怖いの派生語

こわ‐み
  1. 〘 名詞 〙

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