成下る(読み)ナリサガル

デジタル大辞泉 「成下る」の意味・読み・例文・類語

なり‐さが・る【成(り)下(が)る】

[動ラ五(四)]
地位財産などを失う。落ちぶれる。「泥棒に―・る」
物事の質や程度が下がる。「形式だけの審議に―・る」
[類語](1没落落ちぶれるうらぶれる零落凋落転落落魄淪落堕落末路斜陽地に落ちる成れの果て見る影もない末期的衰残弱体化衰弱衰微衰退頓挫衰え減退後退退潮朽ちる消沈衰亡たそがれ失速焼きが回る耄碌もうろくぽんこつ火の車終末大詰め尾羽うち枯らす世も末廃れる衰える寂れる落ち目下火尻すぼみ廃退下り坂左前不振じり貧どか貧先細り下がり目低落廃る傾く尻下がり尻切れとんぼ竜頭蛇尾孤城落日

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精選版 日本国語大辞典 「成下る」の意味・読み・例文・類語

なり‐さが・る【成下・生下】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. ( 成下 ) 富貴から貧乏になる。身分などが低くなる。おちぶれる。零落する。また、高貴であったものが卑しくなる。堕落する。なりくだる。
    1. [初出の実例]「花ならば折りてぞ人の問ふべきになりさがりたる身こそつらけれ」(出典:米沢本沙石集(1283)五末)
    2. 「其の仲間に成下(ナリサガ)ってまでゆかうと云ふ勇気は出なかった」(出典あらくれ(1915)〈徳田秋声〉一九)
  3. ( 生下 ) 果実などの実がみのってたれさがる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「なた豆といふ物いと笑しく生(ナリ)さがりたる垣根」(出典:浮世草子好色一代男(1682)二)

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