廃れる(読み)スタレル

デジタル大辞泉 「廃れる」の意味・読み・例文・類語

すた・れる【廃れる/×頽れる】

[動ラ下一][文]すた・る[ラ下二]
使われなくなる。行われなくなる。通用しなくなる。すたる。「流行語は―・れるのも早い」「義理人情が―・れる」
盛んだったものが衰える。すたる。「町が―・れる」「商売が―・れる」
[補説]中世から四段活用の「すたる」も並び用いられる。
[類語](1廃止撤廃解消撤回廃棄破棄放棄全廃廃するすたる/(2衰える寂れる落ち目減退後退下火退潮尻すぼまり廃頽下り坂左前不振じり貧どか貧先細り下がり目低落廃る傾く尻下がり尻切れとんぼ竜頭蛇尾孤城落日末期的衰残弱体化衰弱衰微衰退頓挫衰え地に落ちる没落落ちぶれるうらぶれる成り下がる零落凋落ちょうらく転落落魄らくはく淪落堕落末路斜陽成れの果て見る影もない朽ちる消沈衰亡たそがれ失速焼きが回る耄碌もうろくぽんこつ火の車終末大詰め尾羽うち枯らす世も末尻すぼみ

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精選版 日本国語大辞典 「廃れる」の意味・読み・例文・類語

すた・れる【廃・頽】

  1. 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]すた・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
  2. すたる(廃)[ 一 ]
    1. [初出の実例]「新人迎へられ来りて、旧人棄(スタル)」(出典:白氏文集天永四年点(1113)四)
    2. 「この短篇小説のすたれた技法を復活させてやれと考へて」(出典:十五年間(1946)〈太宰治〉)
  3. すたる(廃)[ 一 ]
    1. [初出の実例]「人すたれ、氏ほろびて正統ののこり、ただ頼朝ばかりなり」(出典:曾我物語(南北朝頃)二)
  4. すたる(廃)[ 一 ]
    1. [初出の実例]「八百善が是非晩は以前通に取ってくれなくては、古い暖簾が廃(スタ)れると云ってくる」(出典:流行(1911)〈森鴎外〉)
  5. すたる(廃)[ 一 ]
    1. [初出の実例]「鯨は実にすたるる処無く我れ等の用に立つ者なり」(出典:幼学読本(1887)〈西邨貞〉六)

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