デジタル大辞泉
「紛れる」の意味・読み・例文・類語
まぐ・れる【▽紛れる】
[動ラ下一][文]まぐ・る[ラ下二]道に迷う。
「山なんぞは越さねえで爰まで―・れてきたのだあ」〈魯文・西洋道中膝栗毛〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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まぎ・れる【紛】
- 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]まぎ・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙 - ① 入りまじる。多くの中に混入してわからなくなる。
- [初出の実例]「ある時には、来し方行末も知らず、海にまぎれんとしき」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
- ② 似かよっていて見分けにくいさまになる。
- [初出の実例]「紙のいろにさへまぎれて、さらにえみたまへず」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
- ③ かくれる。身を隠す。また、まじって判別がつけにくい情況に乗じる。
- [初出の実例]「おくれずおひきければ、家をみせじとにやあらん、とくまぎれいきにけるを」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
- ④ 人目を忍ぶ。気づかれないようにする。目立たないようにこっそりと行く。
- [初出の実例]「け近ければまきれ渡りつつ見奉らせ給ふ」(出典:栄花物語(1028‐92頃)峰の月)
- ⑤ 混雑する。あれこれと忙しく繁雑になる。さしさわりがある。ごたごたする。
- [初出の実例]「相撲など、公ごとども、まぎれ侍る比過ぎて、候はむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)椎本)
- ⑥ 筋道がたたなくなる。混乱する。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- ⑦ 他の事に心が散って本来の事がうやむやになる。また、他に心がひかれて、不快や悲しみを忘れる。
- [初出の実例]「まぎるることなくて、夜は念仏声ききはじむるより、やがて泣きのみあかさる」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
まぐ・れる【紛】
- 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]まぐ・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙 道に迷う。さまよう。- [初出の実例]「旅烏がまぐれて来たか」(出典:歌舞伎・廓曠着紅葉裲襠(子持高尾)(1873)序幕)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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