しなやか

精選版 日本国語大辞典 「しなやか」の意味・読み・例文・類語

しな‐やか

〘形動〙 (「やか」は接尾語)
弾力があってよくしなうさま。よくたわむさま。
御伽草子・転寝草紙(室町中)「をんなのもとよりとおぼしくて、しなやかなる藤にむすびて」
※彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉二八「素直に調子の揃った五本の指と、しなやかな革で堅く括られた手頸と」
② 人の姿態や動きがたおやかで優美なさま。また、落ち着いて、しとやかであるさま。
源氏(1001‐14頃)夢浮橋「いと清げにしなやかなる童の」
※平洲先生諸民江教諭書取(1783)「女の子と言ものは〈略〉親が育るにも随分しなやかにも育たいと思ふから」
③ しなをつくってなまめかしいさま。
咄本・鹿の子餠(1772)十字「悔みにきても寄かかるは傾城のつね。まして無心いふときのしなやか」
しなやか‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「しなやか」の意味・読み・例文・類語

しな‐やか

[形動][文][ナリ]
弾力があってよくしなうさま。「しなやか足腰」「しなやかな枝」
動きやようすがなめらかで柔らかなさま。「しなやかな身のこなし」「しなやかな革」
姿態などがなよなよして上品なさま。たおやかなさま。
「いと清げに―なるわらはの、えならず装束さうぞきたる」〈・夢浮橋〉
[派生]しなやかさ[名]
[類語]やわらかいふかふかふわふわふわっとふわりふんわりふっくらふくふくぷくぷくぷよぷよぷにぷに柔軟軟化柔らか軟質軟弱柔いやんわりソフトなえなえへろへろへたへたよれよれしなしななよなよなよやかぐにゃぐにゃへなへなふにゃふにゃぶよぶよくにゃくにゃぐにゃっとくにゃっとくなくなぐなぐなぐにゃりぐんにゃりぐんなりしんなりぷるんぷるぷるぷりぷりしこしこマイルドまろやか穏やか穏便穏当紳士的婉曲えんきょく甘美快美当たらず触らず物柔らか曖昧ほどほど控え目ぼかすぼやかすぼやけるうやむやメロー柔和温厚温和穏健まったり丸いゆるやか

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