しなやか(読み)シナヤカ

デジタル大辞泉 「しなやか」の意味・読み・例文・類語

しな‐やか

[形動][文][ナリ]
弾力があってよくしなうさま。「しなやか足腰」「しなやかな枝」
動きやようすがなめらかで柔らかなさま。「しなやかな身のこなし」「しなやかな革」
姿態などがなよなよして上品なさま。たおやかなさま。
「いと清げに―なるわらはの、えならず装束さうぞきたる」〈・夢浮橋〉
[派生]しなやかさ[名]
[類語](1やわらかいふかふかふわふわふわっとふわりふんわりふっくらふくふくぷくぷくぷよぷよぷにぷに柔軟軟化柔らか軟質軟弱柔いやんわりソフトなえなえへろへろへたへたよれよれしなしななよなよなよやかぐにゃぐにゃへなへなふにゃふにゃぶよぶよくにゃくにゃぐにゃっとくにゃっとくなくなぐなぐなぐにゃりぐんにゃりぐんなりしんなりぷるんぷるぷるぷりぷりしこしこマイルドまろやか/(2穏やか穏便穏当紳士的婉曲えんきょく甘美快美当たらず触らず物柔らか曖昧ほどほど控え目ぼかすぼやかすぼやけるうやむやメロー柔和温厚温和穏健まったり丸いゆるやか物静か内気弱気引っ込み思案気弱内弁慶陰弁慶臆病大人しい優柔不断やわやわ弱弱しい女女しい弱音を吐く・音を上げる悲鳴を上げる・気が弱い腰が弱い煮え切らない肝が小さい・肝っ玉が小さい・温順柔順従順温柔温良順良素直おとなしやか優しい内向的人見知りしんねりむっつりシャイ心静か安らか安穏のどか悠長悠然悠悠悠揚浩然どっしり気長伸び伸び伸びやかのんびり屈託無い自然体のんどりしとやかなよやかなよなよしっとり静静しずしずソフトおっとり婉然えんぜんしおらしい閑語たおやかナイーブ心優しい温雅鷹揚おうよう静心しずこころ従容しょうよう悠悠閑閑おおどかつつましい奥ゆかしい泰然自若平静冷静しみじみしっぽりしんみり静まる温顔温容春風駘蕩たいとう粛粛静謐せいひつ静粛

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「しなやか」の意味・読み・例文・類語

しな‐やか

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「やか」は接尾語 )
  2. 弾力があってよくしなうさま。よくたわむさま。
    1. [初出の実例]「をんなのもとよりとおぼしくて、しなやかなる藤にむすびて」(出典:御伽草子・転寝草紙(室町中))
    2. 「素直に調子の揃った五本の指と、しなやかな革で堅く括られた手頸と」(出典:彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉二八)
  3. 人の姿態や動きがたおやかで優美なさま。また、落ち着いて、しとやかであるさま。
    1. [初出の実例]「いと清げにしなやかなる童の」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夢浮橋)
    2. 「女の子と言ものは〈略〉親が育るにも随分しなやかにも育たいと思ふから」(出典:平洲先生諸民江教諭書取(1783))
  4. しなをつくってなまめかしいさま。
    1. [初出の実例]「悔みにきても寄かかるは傾城のつね。まして無心いふときのしなやか」(出典:咄本・鹿の子餠(1772)十字)

しなやかの派生語

しなやか‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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