デジタル大辞泉 「考」の意味・読み・例文・類語 こう【考】[漢字項目] [音]コウ(カウ)(呉)(漢) [訓]かんがえる[学習漢字]2年1 かんがえる。かんがえ。「考案・考慮/一考・勘考・愚考・再考・思考・熟考・黙考」2 調べる。調べる事柄。「考査・考試・考証/参考・選考・備考」3 長生き。年寄り。「寿考」4 死んだ父。「考妣こうひ/先考」[名のり]たか・ただ・ちか・とし・なか・なり・なる・のり・やす・よし こう〔カウ〕【考】 1 かんがえること。かんがえ。「考をめぐらす」2 (接尾語的に用いて)ある問題についての自分の考察を述べ記したもの。「国字考」3 死んだ父。亡父。先考。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「考」の意味・読み・例文・類語 こうカウ【考】 〘 名詞 〙① 考えること。考え。② 令制における官人の勤務評定。年に一度、成績、才能、操行を調査、比較し、優劣を定めること。考課。また、その結果与えられる評点。考第。〔令義解(718)〕[初出の実例]「四の等以上は、考仕令(カウしりゃう)の依(まま)に〈略〉、量りて冠位を授けむ」(出典:日本書紀(720)持統四年四月(寛文版訓))③ 考えを述べ記したもの。多く論文についていう。④ 死んだ父。亡父。先考。⇔妣(ひ)。〔爾雅‐釈親〕⑤ 書名などで、名詞の下につけてその名詞についての考察を著した書の意を表わす。また、特に賀茂真淵の「冠辞考」「歌意考」「万葉考」「国意考」などを指していう。 かんがえかんがへ【考】 〘 名詞 〙 ( 動詞「かんがえる(考)」の連用形の名詞化 )① あれこれ頭を働かせて判断すること。また、そのようにして得た意見、結論、予想、覚悟など。[初出の実例]「『此間七草考(しちくさかう)といふものを持って来て呉やした』〈略〉『イイエ、それじゃアねへ。秋の七草の考(カンガヘ)さ』」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四)「男親の方はさほど不当な思想(カンガヘ)を持たぬ」(出典:二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉上)② といただすこと。吟味して罰すること。→勘当② 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「考」の読み・字形・画数・意味 考常用漢字 6画 [字音] コウ(カウ)[字訓] ちち・かんがえる[説文解字] [金文] [字形] 形声声符は(こう)。〔説文〕八上に「老なり」、また老字条八上に「考なり」とあって互訓。〔礼記、曲礼下〕に「生にはと曰ひ、母と曰ひ、~死には考と曰ひ、妣と曰ふ」とあり、父母を祀るときは考妣という。金文に文考・皇考のようにいい、字はときにに作る。考案・考験の字はもと(校)の字義。古音は舅・(きゅう)と近く、〔詩、大雅、江漢〕「召の考を作る」は「召公のを作る」の意で、その義は仮借。また〔周礼、考工記〕は「攷工記」の意である。[訓義]1. ちち、亡父をいう。2. 校・覈と通じ、かんがえる、おもう、くらべる、はかる。3. 攷・と通じ、たたく、うつ、なる、なす。4. 老の意があり、おいる、ながいき、おわる。5. と通じ、いたる、きたす。6. 攷・巧と通じ、いさお、たくみ。7. と通じ、(き)。[古辞書の訓]〔字鏡集〕考 チチ・タカシ・ツカサ・コトハル・イノチ・イタル・カムカフ・ナス・ヲガム・タタ[語系]考・攷khuは同声。攻kong、he、kea、覈kekはそれぞれ声近く、通用することがある。[熟語]考案▶・考異▶・考引▶・考繹▶・考閲▶・考課▶・考劾▶・考核▶・考格▶・考覈▶・考官▶・考観▶・考鑒▶・考鞫▶・考究▶・考拠▶・考▶・考鏡▶・考極▶・考験▶・考検▶・考古▶・考語▶・考工▶・考功▶・考校▶・考査▶・考索▶・考殺▶・考察▶・考試▶・考死▶・考実▶・考終▶・考証▶・考鐘▶・考状▶・考信▶・考訊▶・考尋▶・考正▶・考成▶・考績▶・考責▶・考績▶・考選▶・考素▶・考奏▶・考第▶・考治▶・考黜▶・考定▶・考訂▶・考得▶・考判▶・考槃▶・考妣▶・考▶・考覆▶・考卜▶・考問▶・考庸▶・考落▶・考覧▶・考掠▶・考慮▶・考論▶[下接語]一考・勘考・愚考・勲考・研考・検考・皇考・再考・三考・参考・思考・寿考・熟考・上考・推考・先考・銓考・選考・祖考・乃考・長考・追考・寧考・年考・備考・覆考・黙考・烈考・論考 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報