日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
アダムズ(Ansel Adams)
あだむず
Ansel Adams
(1902―1984)
アメリカの写真家。とりわけ西部山岳地帯の自然景観を対象とした作品で有名。サンフランシスコに生まれる。幼少時よりクラシック音楽を愛好し、ピアニストを志すが、青年期に健康上の理由で断念。写真を撮り始めたのは14歳で、その後、転地療養先のカリフォルニア州シエラネバダのヨセミテで本格的に写真を始める。1930年にポール・ストランドと会い、1932年にはエドワード・ウェストンを中心とした写真家集団「f」に参加、他のメンバーともども大判カメラによる精密で即物的な作風を確立する。また、印画紙焼付けの技術を体系的にとらえた「ゾーン・システム」を編み出し、質の高い印画の制作規範を確立した。
[平木 収]
『アンセル・アダムス写真集『幻想のアメリカ西部』(1982・集英社)』
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