日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ホフマン(Heinrich Hoffmann)
ほふまん
Heinrich Hoffmann
(1809―1894)
ドイツの医者、絵本作家。フランクフルトに生まれ、各地の大学で勉強したのち、故郷の市立精神科病院の医長を務めた。1844年のクリスマスに、3歳の息子への贈り物に絵本を買おうとしたが、適当なものがないので、自分で絵を描き、文章を添えて与えた。それが偶然フランクフルトの出版者の目に留まって印刷され、『もじゃもじゃペーター』(1845)として世に出るや、すぐ国際的に評価され、各国語に翻訳された。教訓的な内容だが、いまなお価値を失わない。
[関 楠生]
『伊藤庸二訳『ぼうぼうあたま』(1980・教育出版センター)』