(読み)ホウ

デジタル大辞泉 「宝」の意味・読み・例文・類語

ほう【宝〔寶〕】[漢字項目]

[音]ホウ(呉)(漢) [訓]たから
学習漢字]6年
ホウ
貴重な物。たから。「宝玉宝庫宝石宝物家宝国宝財宝三宝至宝七宝珍宝通宝秘宝仏宝名宝
宝物として大切にする。尊い。「宝鑑宝剣宝典重宝ちょうほう
天子に関する物事を尊んでいう語。「宝算宝祚ほうそ
〈たから(だから)〉「宝船宝物子宝
[補説]「寳」は異体字。
[名のり]かね・たか・たかし・たけ・とみ・とも・みち・よし
難読擬宝珠ぎぼし

たから【宝/財/貨】

世の中に数少なく、特に貴重なもの。宝物。財宝。「家に伝わる―」
財産金銭
さかって来る―の悖って出るに任せ」〈露伴・寝耳鉄砲〉
ほかのものと取り替えることのできない、特に大切なもの。また、かけがえのない人。「国の―ともいうべき人材」「子―」→御宝おたから
[類語]宝物財宝財物財貨家宝至宝秘宝国宝

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「宝」の意味・読み・例文・類語

ほう【宝】

〘名〙
① たからもの。また、おかね。金銀
洒落本・浪花花街今今八卦(1784)「兔角宝(ホウ)をまきらす豪客(だいじん)がすくなきゆへなり」 〔国語‐魯語上〕
② (形動) 金持富豪。また、裕福なさま。
浮世草子・世間旦那気質(1773)三「宝(ホウ)なお客と悦びいさんで」
③ =ほうじつ(保日)淮南子‐天文訓〕

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改訂新版 世界大百科事典 「宝」の意味・わかりやすい解説

宝 (ほう)

朝鮮新羅高麗・李朝初期に存在した公的な高利貸機関。寺院,学校,地方官などが主体となって設置した財団で,穀物,銭,布を元本として長期貸付を行い,利息を各種公共事業の資金に充当した。文献上の初見は613年(新羅の真平王35)に設置された〈占察宝〉だが,最も盛行したのは高麗時代であり,仏教の影響も強い。寺院維持用の〈寺宝〉,八関会(はちかんえ)用の〈八関宝〉,学校維持用の〈学宝〉,救荒用の〈常平宝〉,老人扶養用の〈泉宝〉などがあり,利殖のみを目的に設置したものはないという。15世紀以降,文献からは姿を消すが,機能の一部は李朝後期に発達する民間の〈契〉が継受した。

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