早速(読み)サッソク

デジタル大辞泉 「早速」の意味・読み・例文・類語

さっ‐そく【早速】

[名・形動]すみやかなこと。すぐ行うこと。また、そのさま。「早速の御返事ありがとう」「早速だが、仕事の話にしよう」
[副]すぐさま。すぐに。ただちに。「電話をかけたら早速やって来た」
[類語]じきにすぐ直ちにじきすぐにすぐさま直接もう間もなく程なく今にそのうちやがていつかいずれ追い追い追って追っ付け早晩きた日ならずして遅かれ早かれ近日近近ちかぢか近近きんきん後日他日不日又の日近く遠からず上げずぼちぼち今にもそろそろ行く行く目前秒読みカウントダウン追っ掛け時間の問題ややあって今日明日間を置くこの先日ならず直接即刻即座即時即席即製同時言下直後とっさに俄か折り返しすかさず立ちどころにたちまち途端右から左瞬く間あっという間時を移さず間髪をれずリアルタイム

そう‐そく〔サウ‐〕【早速】

[名・形動]さっそく(早速)」に同じ。〈日葡
[副]さっそく(早速)」に同じ。
「―洪水をさまりき」〈地蔵菩薩霊験記・一三〉

さ‐そく【早速】

[名・形動]機敏であること。機転が利くこと。また、そのさま。
会心の機を―に捕えた非凡の技」〈漱石虞美人草

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「早速」の意味・読み・例文・類語

さっ‐そく【早速】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 ) すみやかなこと。にわかなこと。急なこと。また、そのさま。転じて、臨機のすばやい処置。
    1. [初出の実例]「余りに人の心を御不審有ては、争(いかで)か早速(サッソク)の大功を成候べき」(出典太平記(14C後)一六)
    2. 「残り千両は早速(サッソク)上納いたせと、いはれてびっくり立かへり」(出典:人情本・春色梅児誉美(1832‐33)初)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 にわかに。すみやかに。すぐに。
    1. [初出の実例]「さっそく引上よ、と指図だ所で」(出典:雑兵物語(1683頃)下)

早速の語誌

中国古典籍には見出し難く、類義の二字の組み合わせによる和製漢語かと思われる。「色葉字類抄」に「サウソク」とあり、サッソクと今日のように促音化し、定着するのは室町時代の末頃であろう。


そう‐そくサウ‥【早速】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 ) すみやかなこと。急なこと。また、そのさま。さっそく。
    1. [初出の実例]「末代公事只随便、以早速可為先之事歟」(出典:中右記‐長治二年(1105)一二月一四日)
    2. 「早速 遅速分 サウソク」(出典:色葉字類抄(1177‐81))
    3. 「扨こそおのおのをもまねき申ところに、さうそくの御出」(出典:仮名草子・水鳥記(1667)一一)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 にわかに。すぐに。さっそく。
    1. [初出の実例]「仏言むなしからず、早速(ソウソク)洪水をさまりき」(出典:地蔵菩薩霊験記(16C後)一三)

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