精選版 日本国語大辞典 「産」の意味・読み・例文・類語
さん【産】
[1] 〘名〙
① 子どもを産むこと。出産。分娩(ぶんべん)。
※枕(10C終)一二〇「やんごとなきところの名うちいひて、御さんたひらかになど、げんげんしげに申したるなど」
② 生まれた場所。その土地の生まれ。出生地。出身地。
※浄瑠璃・国性爺合戦(1715)五「最期迄日本の恥を思はれし、我も同じく日本のさん生国は捨まじ」 〔孟子‐滕文公上〕
④ くらし。なりわい。すぎわい。生業。職業。
※俳諧・本朝文選(1706)九「それ足は行歩を産として、外の用をしらず」 〔孟子‐梁恵王上〕
※徒然草(1331頃)一四二「人、恒の産なき時は恒の心なし」 〔史記‐淮南王安伝〕
[2] 〘語素〙 地名などの下に付いて、その土地で作られたものであることを表わす。
さん‐・する【産】
[1] 〘自サ変〙 さん・す 〘自サ変〙
① 生まれ出る。誕生する。
② 物が作り出される。産出する。とれる。
[2] 〘他サ変〙 さん・す 〘他サ変〙
① 子をうむ。出産する。分娩する。
② 物を作り出す。また、産物がとれる。産出する。
※史記抄(1477)三「行レ善而備レ敗財用衣食を産すると同ことぞ」
③ 生あるものを育てる。養育する。
さん‐・す【産】
〘自他サ変〙 ⇒さんする(産)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報