社会民主党(1996年結成)(読み)しゃかいみんしゅとう

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

社会民主党(1996年結成)
しゃかいみんしゅとう

1996年(平成8)1月に、日本社会党が改称して生まれた政党。略称社民党。社会主義インターナショナルへの日本からの加盟党。初代党首村山富市(とみいち)。東西冷戦・五五年体制下の日本社会党は、党内にソ連・中国型社会主義を志向する左派と西欧型社会民主主義を唱える右派が共存・抗争しつつ、自由民主党に対抗する最大野党であった。冷戦終結後、自民党新党さきがけと連立した村山内閣のもとで自衛隊容認など基本政策を大きく転換し、村山首相退陣直後の1996年1月19日に社会民主党と改称した。しかし議員・党員の多くは民主党・新社会党などに離脱、1996年10月衆議院選挙で大敗して土井たか子が第2代党首になり、第二次橋本龍太郎自民党政権への閣外協力を行った。1998年5月に政治腐敗防止法案をめぐり与党を離脱。4年にわたる「自・社・さ」連立は解消された。2003年11月総選挙で大敗し、土井たか子は党首を引責辞任、幹事長であった弁護士の福島瑞穂(みずほ)(1955― )が第3代党首に就任した。その後も党勢は伸びず少数派護憲政党として存続するが、2009年8月総選挙で自民党が大敗し民主党政権ができた際、参議院過半数を占めたい民主党の思惑で、国民新党とともに連立政権に加わり、福島党首は特命担当大臣消費者及び食品安全・少子化対策・男女共同参画担当)として入閣した。しかし2010年5月、米軍普天間(ふてんま)基地移設をめぐる民主党との対立で、連立政権から離脱した。

[加藤哲郎]

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