講ずる(読み)コウズル

デジタル大辞泉 「講ずる」の意味・読み・例文・類語

こう・ずる〔カウずる〕【講ずる】

[動サ変][文]かう・ず[サ変]
講義をする。「近代経済学を―・ずる」
問題を解決するために、考えをめぐらして適当な方法をとる。「策を―・ずる」「最善処置を―・ずる」
相手と和解する。「和を―・ずる」
詩や歌の会で、作品を詠み上げる。披講する。
「文など―・ずるにも」〈・花宴〉
[類語]助言教示訓示アドバイスコンサルティングカウンセリング指導導き教え手引き指南教授教育訓育教導補導ほどう善導誘掖ゆうえき鞭撻べんたつ手ほどき教習コーチ伝授する講義する仕込むたたき込む育てる導く仕付ける教鞭を執る薫育教化教学文教育英教えるガイダンス手を取る示教指教徳育知育体育矯正薫陶入れ知恵洗脳感化徳化醇化啓発啓蒙

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精選版 日本国語大辞典 「講ずる」の意味・読み・例文・類語

こう‐・ずるカウ‥【講】

  1. 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]かう・ず 〘 他動詞 サ行変 〙
  2. 書物学説などの意味を説く。講義する。
    1. [初出の実例]「国王此経を講すれは王つねに楽しひをうけ民又くるしひなし」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
  3. 詩や歌の会で、詩歌をよみあげる。披講(ひこう)する。
    1. [初出の実例]「文かうじ侍しよりも、声の出づるかぎり、昔の詩ども誦じて侍しなどは、すべて涙とどめられずこそ侍しか」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上下)
  4. 問題に対処すべき対策や方法、手段などを考えてくふうする。また、対策をいろいろと練って問題に当たる。
    1. [初出の実例]「手段を講(カウ)じて、なるべく失敗を避るやうにし」(出典当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一七)
  5. ( 「媾(コウ)」とも書く ) 和解する。講和する。
    1. [初出の実例]「敵人其力争す可からざるを知り、佯(いつわ)りて和を媾(カウ)じ」(出典:造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉一)

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