指南(読み)シナン

デジタル大辞泉 「指南」の意味・読み・例文・類語

し‐なん【指南】

[名](スル)指南車が常に一定方位を指示したところから》武術芸能などを教え示すこと。指導すること。また、その人。「剣道指南する」
[類語]助言教示訓示アドバイスコンサルティングカウンセリング指導導き教え手引き教授教育訓育教導補導ほどう善導誘掖ゆうえき鞭撻べんたつ手ほどき教習コーチ伝授する講義する講ずる仕込むたたき込む育てる導く仕付ける教鞭を執る薫育教化教学文教育英教えるガイダンス手を取る示教指教徳育知育体育矯正薫陶入れ知恵洗脳感化徳化醇化啓発啓蒙

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精選版 日本国語大辞典 「指南」の意味・読み・例文・類語

し‐なん【指南】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) (指南車が方向指示をするように)方向、進路などをさし示すこと。また、比喩的に人を教えみちびくこと。その教え。手引き。また、教えみちびく者や役。指南番
    1. [初出の実例]「仰願。慈悲大和上。重加指南。察示北極」(出典:三教指帰(797頃)下)
    2. 「寒暑に随ひて上り、下りあるべき故に、二月涅槃会より聖霊会までの中間を指南(しなん)とす」(出典徒然草(1331頃)二二〇)
    3. [その他の文献]〔張衡‐東京賦〕
  3. 頼まれて保護下におくこと。寄子とすること。また、指南される者。庇護下にある者。従者。被官人(ひかんにん)
    1. [初出の実例]「地下人、又ひくんの子めしつかふべからず、しなんいたすべからず」(出典:塵芥集(1536)一三九条)

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普及版 字通 「指南」の読み・字形・画数・意味

【指南】しなん

指導する。指針を示す。〔三国志、蜀、許靖伝〕文休(靖の字)は儻(てきたう)瑰(くわいゐ)、當世のり。足下當(まさ)に以て指南と爲すべし。

字通「指」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の指南の言及

【寄親・寄子】より

…親子関係に擬して結ばれた保護者・被保護者の関係。戦国大名の家臣団組織の中で,寄親は指南,奏者などとも呼ばれ,寄子は与力(寄騎),同心とも呼ばれた。邦訳《日葡辞書》では,寄親を〈ある主君の家中とか,その他の所とかにおいて,ある者が頼り,よりすがる相手の人〉,寄子を〈他人を頼り,その庇護のもとにある者。…

※「指南」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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