(読み)ゴウ

デジタル大辞泉 「豪」の意味・読み・例文・類語

ごう【豪】[漢字項目]

常用漢字] [音]ゴウガウ)(呉) [訓]つよい
すぐれて力強い。勢いが盛ん。「豪快豪傑豪族豪放豪勇
能力・財力などがぬきん出た人。「強豪剣豪酒豪土豪富豪文豪
並み外れている。大いに。「豪雨豪華豪語豪奢ごうしゃ豪雪豪遊
オーストラリア。「豪州日豪
[名のり]かた・かつ・すぐる・たけ・たけし・つよ・つよし・とし・ひで
[難読]豪物えらぶつ豪猪やまあらし

えら【豪】

形容詞「えら(偉)い」の語幹から》
はなはだしいこと。すぐれていること。
「こちとらが夕べの働き、―ぢゃぞえ」〈浄・源頼家源実朝鎌倉三代記
名詞・形容詞語幹の上に付き接頭語的に用いて、たいそうな、ひと通りでない、の意を表す。
「尚さんは―怒りの、―癇癪かんしゃくぢゃぞえ」〈伎・飛馬始〉

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精選版 日本国語大辞典 「豪」の意味・読み・例文・類語

えら【豪】

  1. ( 形容詞「えらい」の語幹から )
  2. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 ) すぐれていること。はなはだしいこと。えらいこと。
    1. [初出の実例]「偖(さて)も咲いたり、えらぢゃえらぢゃ」(出典:浄瑠璃蘭奢待新田系図(1765)一)
  3. [ 2 ] 〘 副詞 〙 程度のはなはだしい意を表わす。大変。ひどく。えらく。
    1. [初出の実例]「褒美の金を、ゑら沢山に下ださるる」(出典:浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)八)
  4. [ 3 ] 〘 接頭語 〙 ひととおりでない、たいそう、ごく、などの意で、「えらあつ(豪厚)」「えらいかり(豪怒)」「えらくび(豪首)」などと熟して用いる。
    1. [初出の実例]「今相合橋(あいあいばし)のうへでやか松にあふたが、ゑらとちりあひさつ」(出典:洒落本・十界和尚話(1798)一)

ごうガウ【豪】

  1. ごうしゅう(豪州)[ 一 ]」の略。

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普及版 字通 「豪」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 14画

[字音] ゴウ(ガウ)
[字訓] やまあらし・つよい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は高(こう)の省文。下部は豕(し)、あるいは彖(たん)に従う。〔説文〕九下に「豕の(れふ)、筆管の如きなり。南郡に出づ」とあり、やまあらしをいう。〔山海経、西山経〕に「鹿臺の山、~其の獸に~白豪多し」とあり、獣毛のあらく剛いものである。高声に従うのは、高大・白などの意をとるものであるかもしれない。のち人に移して豪俊をいう。

[訓義]
1. やまあらし、ながく秀でた毛、強くて長い毛、ほそげ。
2. すぐれた人、有力な人。
3. つよい、立派、男だて、さかん。
4. おごる、ほこる、あなどる、一味をひきいる。
5. 毫と通じ、毫毛

[古辞書の訓]
立〕豪 アア(テ)ナリ・タムトシ・タケシサトリ・ケユタカナリ・ナヲシ・スグレタリ 〔字鏡集〕豪 トシ・タフトシ・サトル・モハラナリ・ヰノシシノケ

[熟語]
豪悪・豪逸・豪飲・豪雨・豪英・豪鋭・豪横・豪家・豪歌・豪華・豪・豪懐豪黠豪猾豪姦・豪気・豪毅・豪貴・豪客・豪挙・豪競豪彊・豪・豪句・豪勁・豪傑・豪・豪健・豪彦豪誇・豪賈・豪語・豪棍・豪侈・豪士・豪矢・豪恣・豪弱・豪俊・豪儁豪商・豪縦・豪植・豪臣・豪人・豪帥・豪制・豪姓・豪盛豪勢・豪戚・豪擅・豪贍・豪・豪壮・豪宗・豪爽・豪族・豪賊・豪汰・豪・豪大・豪奪・豪胆・豪誕・豪竹・豪豬・豪蠹・豪宕・豪党・豪・豪馬・豪眉・豪富・豪武・豪分・豪・豪放・豪・豪暴・豪・豪末・豪民・豪毛・豪門・豪雄・豪勇・豪遊・豪友・豪右・豪吏・豪・豪力・豪麗
[下接語]
英豪・介豪・貴豪・巨豪・豪・矜豪・強豪・郷豪・驕豪・群豪・剣豪・権豪・賢豪・古豪・誇豪・才豪・詞豪・詩豪・時豪・奢豪・酒豪・豪・豪・宿豪・俊豪・儁豪・人豪・豪・大豪・土豪・白豪・富豪・武豪・文豪・暴豪・民豪・名豪・邑豪・雄豪

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動植物名よみかた辞典 普及版 「豪」の解説

豪 (ヤマアラシ)

動物。ヤマアラシ類の総称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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