知育(読み)チイク(その他表記)intellectual training

デジタル大辞泉 「知育」の意味・読み・例文・類語

ち‐いく【知育/×智育】

徳育体育に対して、知識習得によって知能を高めることを目的とする教育
[類語]助言教示訓示アドバイスコンサルティングカウンセリング指導導き教え手引き指南教授教育訓育教導補導ほどう善導誘掖ゆうえき鞭撻べんたつ手ほどき教習コーチ伝授する講義する講ずる仕込むたたき込む育てる導く仕付ける教鞭を執る薫育教化教学文教育英教えるガイダンス手を取る示教指教徳育体育矯正薫陶入れ知恵洗脳感化徳化醇化啓発啓蒙

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精選版 日本国語大辞典 「知育」の意味・読み・例文・類語

ち‐いく【知育・智育】

  1. 〘 名詞 〙 知識をよりどころにし、知能の啓発によって認識の質的な向上精神的な向上を図る教育。〔教育学(1882)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「知育」の意味・わかりやすい解説

知育
ちいく

知的な能力を育てる教育を意味する。普通は、徳育、体育、美育と並んで、教育の全体なかの一側面と考えられる。他の側面と区別するために便宜的に分けたもので、本来他の側面と調和し結合されねばならない。

森川 直]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「知育」の意味・わかりやすい解説

知育
ちいく
intellectual training

知的能力を育て,知識を習得させるための教育。 H.スペンサー著書『教育論-知育,徳育,体育』にみられるように,徳育,体育と並んで用いられる言葉。推理力,記憶力,判断力などの知的能力の錬磨重きをおく形式的陶冶の考え方と,教材の実質的内容によって精神を豊かにし,生活に役立たせることに重きをおく実質的陶冶の考え方がある。教育目的の違いによって,知育の内容が変ることはいうまでもないが,観念論経験論,注入主義と開発主義などの違いによって,知育の方法にも違いが生じてくる。

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世界大百科事典(旧版)内の知育の言及

【教育】より

…そして17世紀における科学の発達を背景に,科学,技術は急速な発展を示し,そのことは従来の文化伝達の様式に変化をもたらした。技術が〈わざ〉として,属人的にその人に担われ,それを勘やこつによって伝達するという旧来の文化伝達の方式ではなく,理性と共通感覚の持主ならば,何びとにも分かちつたえることを可能とする教育技術への方法的自覚が生まれ,それとともに知識(科学)を分かちつたえることによって,ひとりひとりの内側に真理をつみ重ねるという意味での知育instructionの概念が生み出されてきた。近代はまた市民革命と人権思想を背景に〈子どもの発見〉と〈子どもの権利〉の思想が主張され,教育はそれ自体が人権の一つであるとともに,人権を内実あらしめるための条件でもあると考えられるようになった。…

※「知育」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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