ちんちん(読み)チンチン

デジタル大辞泉 「ちんちん」の意味・読み・例文・類語

ちん‐ちん[副]

[副]
鉄瓶などの湯の煮えたぎる音を表す語。「炉の茶釜ちんちん(と)音を立てる」
鐘など、硬いものが発する音を表す語。「ベルちんちん(と)鳴る」
[類語]ちんちりんちりんちゃらちゃらちゃりんじゃらじゃらがちゃがちゃかちゃかちゃがたりかたんがたんかたかたがたがたかたことがたごとことことごとごとことりごとりことんごとんこんこんこんごんごんがつんこつんごつんかちりかちかちこつこつどんとんとんとんどんどんかちゃりがちゃりかちゃんがちゃんかちんがちんからからがらがらがらりかんかんがんがん

ちん‐ちん[名]

[名](スル)
嫉妬すること。やきもち。
「其のくせ何だだといやに―をするんだよ」〈木下尚江良人の自白
男女の仲がたいへんむつまじいこと。ちんちんかもかも。
「まんまと待合へくわえこみて、―おたのの真最中」〈逍遥当世書生気質
犬が、後足で立って前足をそろえて上げること。また、そのしぐさ。「ポチ、ちんちんしなさい」
片足を上げ、他の片足で飛びはねること。また、その動作。けんけん。ちんちんもがもが。
陰茎をいう幼児語ちんぼ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ちんちん」の意味・読み・例文・類語

ちん‐ちん

  1. 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
  2. 湯の煮えたぎる音やさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「アイさっき土瓶をしかけておけとおいひなましたから、しかけておきましたら、アノちんちんといってゐますハ」(出典:人情本・明烏後正夢発端(1823)上)
  3. 金属や堅い物がふれ合って発する音を表わす語。
    1. (イ) 市街電車が発車時や警告のために鳴らす音。
      1. [初出の実例]「第一電車のちんちん鳴るので驚いた」(出典:三四郎(1908)〈夏目漱石〉二)
    2. (ロ) 自転車のりんの音。
      1. [初出の実例]「自転車の鈴(りん)の音、『チンチン、チチン、チンチン』」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉破調)
    3. (ハ) 時計の時をうつ音。
      1. [初出の実例]「時計の音チンチンチン」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉二)
    4. (ニ) 小槌(こづち)の音。
      1. [初出の実例]「更に又、小さな槌でちんちんと叩いて」(出典:土(1910)〈長塚節〉七)
  4. はなをかむ音やさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「清さんはチンチンと手鼻をかんで」(出典:隣の嫁(1908)〈伊藤左千夫〉二)
  5. 琵琶三味線などの弦をはじく音を表わす語。
    1. [初出の実例]「琵琶の軸を転じ絃をちんちんとならすぞ」(出典:宣賢自筆本長恨歌琵琶行抄(1540頃))

ちん‐ちん

  1. 〘 名詞 〙
  2. やきもち。嫉妬。ちんちんごころ。
    1. [初出の実例]「ちんちんで・一言呵らるる斗り」(出典:雑俳・なには土産(1844))
  3. ちんちんかもかも」の略。
    1. [初出の実例]「それがしかおやは一休とちんちんにて侍る」(出典:咄本・一休関東咄(1672)中)

ちん‐ちん

  1. 〘 名詞 〙
  2. 片足を少し上げて、他の片足で軽くはねる動作。片足跳び。けんけん。ちんちんもがもが。
  3. 犬が前足を上げ、後足で立つこと。
    1. [初出の実例]「大きな洋犬(かめ)だ。アレがチンチンを為(し)たりお辞義を為てエる、是は恐入りやしたナ」(出典:落語・王子の幇間(1889)〈三代目三遊亭円遊〉)

ちん‐ちん

  1. 〘 名詞 〙 陰茎をいう幼児語。おちんちん。
    1. [初出の実例]「これ坊や、なぜそんなに似指(チンチン)をいぢるのだ」(出典:人情本仮名文章娘節用(1831‐34)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のちんちんの言及

【クロダイ(黒鯛)】より

…日本各地,朝鮮半島南部,東シナ海に分布している。関西ではチヌ,関東では1歳未満をチンチン,2歳をカイズ,3歳以上をクロダイと呼ぶ。全長50cmを超える。…

※「ちんちん」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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