仲間・中間(読み)なかま

精選版 日本国語大辞典 「仲間・中間」の意味・読み・例文・類語

なか‐ま【仲間・中間】

〘名〙
① いっしょに物事をする間柄。また、その人。友達。同輩
※わらんべ草(1660)五「中間、世間にもしりたる人は、親鷺しらぬ事を、子共、弟子共するとわらへど」
読本・南総里見八犬伝(1814‐42)四「いぬる日夥計(ナカマ)の奴原が、娟(そね)みて讒告(さかしら)したりけん」
同種のもの。同類。「ヤマブキはバラの仲間だ」
近世、商工業で営業上の弊害を防止し、共同利益を増進するために結成された同業者団体。官許を得たものを株仲間といい、そうでないものを、たんに仲間といった。
※正宝事録‐明暦三年(1657)九月「新規の商売人仲間え入候者、或は大分の礼金、或は過分の振舞為致候故」
[語誌](1)江戸時代以降広く使われるようになったことばで、室町時代から江戸時代にかけての、社会結合の単位としての「組」組織の確立のあったこと、すなわち、相互扶助的な「組」に属することによって、そこから仲間意識が芽生えるようになったことが背景として考えられる。
(2)江戸時代には「仲間」を構成要素とした「仲間あきなひ」「仲間買ひ」「仲間法度」などの熟語がさまざまな職業集団の中から作られている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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