デジタル大辞泉 「尽れる」の意味・読み・例文・類語 すが・れる【▽尽れる/▽末枯れる】 [動ラ下一][文]すが・る[ラ下二]1 草木が盛りの季節を過ぎて枯れはじめる。「梅が散って、桃が―・れて」〈風葉・恋ざめ〉2 人の盛りが過ぎて衰えはじめる。「自然じねんと―・れて来る気の毒な女房の姿は」〈漱石・道草〉3 物が古びる。「―・れたる綿繻子の帯の間より」〈露伴・いさなとり〉4 香が燃えつきる。「―・れたれども名香とおぼしき空炷そらだきに」〈読・逢州執着譚・五〉[類語]物寂しい・さびしい・さみしい・心うら寂しい・心こころ寂しい・侘わびしい・人恋しい・孤愁・人懐かしい・物恋しい・小寂しい・哀感・寂寥せきりょう・寂寞せきばく・寂寞じゃくまく・索漠・落莫らくばく・蕭然しょうぜん・蕭蕭しょうしょう・蕭条しょうじょう・蕭殺しょうさつ・寥寥りょうりょう・徒然つれづれ・徒然とぜん・うらぶれる・さびれる・しみじみ・たそがれ・萎靡いび・愁い・さむざむ・センチメンタル・落日・廃れる・心うら悲しい・しんみり・むせぶ・哀愁・悲愁・憂愁・物悲しい・衰勢・物哀れ・落ちぶれる・物思わしい・切ない・衰退・衰残・哀切・諦観・春愁・幽愁・秋風索漠・愁思・秋思・愁然・衰亡・孤独・盛者必衰・やるせない 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「尽れる」の意味・読み・例文・類語 すが・れる【尽・末枯】 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙 [ 文語形 ]すが・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙① 草木、花が盛りを過ぎて、しおれ枯れる。[初出の実例]「汀渚(みぎは)の蘆荻は末枯(スガ)れ果てて居るが」(出典:付焼刃(1905)〈幸田露伴〉三)② 人のからだや気持などが盛りを過ぎて衰える。[初出の実例]「末摘花と云ふすがれたる大夫」(出典:咄本・初音草噺大鑑(1698)一)③ 物が古くなったりはやらなくなったりしてみすぼらしく見える。荒れはてる。[初出の実例]「是非共に程時すぐと音をきかん すがれる市にたつはばか者〈慶友〉」(出典:俳諧・犬子集(1633)一五)④ 活気や元気が感じられなくなる。[初出の実例]「ふけゆくままにしんしんと、地まはりの声もすがれ」(出典:人情本・春色恵の花(1836)初)「寂しいすがれた生活」(出典:金(1926)〈宮嶋資夫〉一三)⑤ たいている香の香りが、ほとんど出なくなる。[初出の実例]「炭竈煙 すみやきの市に出たる跡なれやただすかれたるうす煙かな」(出典:為尹千首(1415)冬)「すがれたれども名香とおぼしき空炷(そらだき)に」(出典:読本・逢州執着譚(1812)九) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by