徒然(読み)ツレヅレ

デジタル大辞泉の解説

つれ‐づれ【徒然】

《「連(つ)れ連(づ)れ」の意》
[名・形動]
することがなくて退屈なこと。また、そのさま。手持ちぶさた。「読書をして病床の徒然をまぎらわす」
「―な舟の中は人々の雑談で持切った」〈藤村破戒
つくづくと物思いにふけること。
「―も慰めがたう、心細さまさりてなむ」〈・賢木〉
しんみりとして寂しいこと。また、そのさま。
「いと―に人目も見えぬ所なれば」〈・東屋〉
[副]
長々と。そのままずっと。
「―と降り暮らして、しめやかなる宵の雨に」〈帚木
しんみりと寂しいさま。
「―とこもり居りけり」〈伊勢・四五〉
よくよく。つくづく。
「言ふ顔―うちながめ」〈浄・手習鑑

と‐ぜん【徒然】

[名・形動]何もすることがなく、手持ちぶさたなこと。また、そのさま。つれづれ。無聊(ぶりょう)。
「―の日を退屈そうに暮らしている」〈漱石虞美人草

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大辞林 第三版の解説

つれづれ【徒然】

〔「連れ連れ」で、長く続くさま、思い続けるさまをいう〕
[0] ( 名 )
何もすることがなくて退屈であること。所在ないこと。手持ちぶさた。 「老後の-を慰める」 「 -わぶる人はいかなる心ならん/徒然 75
( 形動ナリ )
するべきことがなくて所在ないさま。退屈。無聊ぶりよう。 「 -なるままに、日暮し硯に向かひて/徒然
何事も起こらずさびしいさま。静寂。 「いと-に、人目も見えぬ所なれば/源氏 東屋
( 副 )
(多く「と」を伴って)
その状態でずっと。 「まどひ来たりけれど、死にければ、-と籠り居りけり/伊勢 45
つくづく。つらつら。 「顔を-眺むれば、梅川いとど胸づはらしく/浄瑠璃・冥途の飛脚

とぜん【徒然】

( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
なすこともなく退屈なこと。ものさびしくしていること。また、そのさま。てもちぶさた。つれづれ。 「 -なもので御座いますから/良人の自白 尚江」 「 -に皆堪へかねて/太平記 7

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精選版 日本国語大辞典の解説

つれ‐づれ【徒然】

[1] 〘名〙
[一] 次から次へと物思いにふけること。ひとり寂しくはてしない物思い。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
[二] (形動) 変化がなくて単調なさま。また、その結果、つまらないと思う精神状態をいう。
① やるべき事がなくて、手持ち無沙汰なさま。所在ないさま。退屈。無聊。
※落窪(10C後)一「いとつれづれなるをなん、慰めつべくておはせ」
② 何事もなく物寂しいさま。寂寥。
※源氏(1001‐14頃)東屋「いと、つれつれに、人目も見えぬ所なれば、引き入れてかくなんまいりきつる」
[2] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 一つの状態、ことがら、動作などが、変化も中断もなく、長く続くさまを表わす語。そのままずっと。
※伊勢物語(10C前)四五「まどひ来たりけれど死にければつれづれとこもり居りけり」
② 一つの動作に集中したり念を入れたりするさまを表わす語。つくづく。つらつら。
※三体詩素隠抄(1622)三「つれつれ我身の上を按ずるに」
※浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)下「顔をつれづれ眺むれば」
つれづれ‐が・る
〘自ラ四〙
つれづれ‐げ
〘形動〙

と‐ぜん【徒然】

〘名〙 (形動)
① むなしいこと。何もすることがなくて手持ち無沙汰であること。無為に時を過ごすこと。退屈であること。また、そのさま。つれづれ。
※凌雲集(814)奉和観佳人蹋歌御製〈小野岑守〉「泣眼看々不曾厭、徒然奪魂亦損明」
※太平記(14C後)七「軍を止められければ、徒然(トゼン)に皆堪兼て」
② 空腹であること。また、そのさま。
※玉塵抄(1563)二一「せうずこともなうてうえてとせんな腹中五臓六腑すみきって」

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