寒寒(読み)サムザム

デジタル大辞泉 「寒寒」の意味・読み・例文・類語

さむ‐ざむ【寒寒】

[副](スル)
いかにも寒そうなさま。「冬の夜空に月が寒寒とかかる」
心が冷えるさま。殺風景なさま。「人けのない寒寒(と)した家」「寒寒(と)した人間関係」
[類語](1薄ら寒い寒い肌寒い深深凜凜冷え込むうそ寒い寒さ寒気寒波厳寒酷寒極寒余寒春寒はるさむ春寒しゅんかん寒の戻り冴え返る夜寒寒冷冷える底冷え花冷え梅雨寒梅雨冷え涼しい /(2物寂しいさびしいさみしいうら寂しいこころ寂しいわびしい人恋しい孤愁人懐かしい物恋しい小寂しい哀感寂寥せきりょう寂寞せきばく寂寞じゃくまく索漠落莫らくばく蕭然しょうぜん蕭蕭しょうしょう蕭条しょうじょう蕭殺しょうさつ寥寥りょうりょう徒然つれづれ徒然とぜんすがれるうらぶれる寂れるしみじみたそがれ萎靡いび愁いセンチメンタル落日廃れるうら悲しいしんみりむせぶ哀愁悲愁憂愁物悲しい衰勢物哀れ落ちぶれる物思わしい切ない衰退衰残哀切諦観春愁幽愁秋風索漠愁思秋思愁然衰亡孤独盛者必衰やるせない

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精選版 日本国語大辞典 「寒寒」の意味・読み・例文・類語

さむ‐ざむ【寒寒】

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
  2. 見た目に非常に寒そうな様子を表わす語。
    1. [初出の実例]「宿火も無く、寒む寒むとしたなりを見るに」(出典:寛永刊本江湖集鈔(1633)三)
  3. 何もなくて殺風景な様子を表わす語。荒涼としているさま。
    1. [初出の実例]「寒々とざわめいてゐる〈略〉何か特別な織物のやうな波」(出典:蟹工船(1929)〈小林多喜二〉一)

さむ‐さむ【寒寒】

  1. 〘 名詞 〙 氷、また、氷を入れてつくった物をいう女房詞
    1. [初出の実例]「この月より一日さむさむまいらすへきよしきよやす申す」(出典:御湯殿上日記‐文明一八年(1486)四月一日)

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