(読み)イ

デジタル大辞泉 「遺」の意味・読み・例文・類語

い【遺】[漢字項目]

[音](ヰ)(漢) ユイ(呉) [訓]のこす わすれる
学習漢字]6年
〈イ〉
後に残る。「遺憾遺棄遺恨遺跡後遺症
死後に残す。「遺愛遺訓遺骨遺産遺書遺族遺体遺品
置き忘れる。取り残した物。「遺失遺留遺漏拾遺補遺
気がつかないうちにもらす。「遺精遺尿
人にやる。おくる。「贈遺
ユイ〉死後に残す。「遺言
[補説]「遺言」は法律で「いごん」とも読む。
[名のり]おく

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「遺」の意味・読み・例文・類語

【遺】

  1. 〘 名詞 〙 落とし忘れたもの。落ちているもの。また、手落ち。→みち(道)に遺を拾わず。〔史記‐汲黯伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「遺」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 15画

(旧字)
16画

[字音] イ(ヰ)・ユイ
[字訓] おくる・のこす・うしなう

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は貴(き)。古くは貴声であった。貴は貝貨両手で奉ずる形。これを人に遺贈するを遺という。〔説文二下に「(うしな)ふなり」と遺失の意とするが、遺贈することによって失われるのであるから、遺失とは遺贈の結果をいう。「おくる」が初義。遺留して「残す」意となる。

[訓義]
1. おくる、あたえる、はなす。
2. のこす、あまる、わすれる。
3. すてる、おとす、うしなう。
4. 随と通用して、したがう。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕 オクル・アタフ・クハフ・ハナル・ウツス・イタル・ノコス・ノコル・ワスル・アマル・トドム・スツ・ウシナフ・トモシ・ツクス・シタカフ・アフス

[熟語]
遺愛遺遺・遺育遺佚・遺逸・遺音・遺韻遺裔遺捐遺戒・遺棄・遺記遺却・遺教・遺響・遺訓・遺形・遺計・遺・遺賢・遺欠・遺言遺孤・遺構・遺行遺稿・遺恨・遺才・遺財・遺策・遺算・遺矢・遺事・遺失・遺種・遺緒・遺書遺詔・遺属遺嘱・遺世遺迹遺蹟・遺跡・遺像・遺俗・遺族・遺存・遺直・遺・遺轍・遺伝・遺徳・遺風・遺文遺秉・遺編・遺法遺忘・遺墨・遺民・遺余・遺利・遺類・遺烈・遺漏・遺老
[下接語]
餽遺・闕遺・孑遺・欠遺・献遺・忽遺・拾遺・餉遺・贈遺・滞遺・脱遺・遺・廃遺・補遺

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android