汚い(読み)キタナイ

デジタル大辞泉 「汚い」の意味・読み・例文・類語

きたな・い【汚い/×穢い】

[形][文]きたな・し[ク]
1 よごれていて、それに触れたくない気持ちを起こさせるさま。不潔である。「床ゆかが―・い」「―・い手でさわるな」
2 秩序や調和がとれてなく、不快な感じを与えるさま。乱雑である。「―・くしていますが、お上がりください」「字が―・い」
3 下品である。「―・い言葉づかい」
4 考え方や態度などがいやしい。卑劣である。「―・い根性」「―・い手を使う」
5 欲が深い。けちである。「意地が―・い」「金に―・い男」
[派生]きたながる[動ラ五]きたなげ[形動]きたなさ[名]
[下接語]意地汚い(ぎたない)寝穢いぎたない・薄汚い・口汚い・小汚い・腹汚い
[類語]むさくるしい・汚らしい・小汚い・薄汚い・汚けがらわしい・ばっちい・むさい・埃っぽい・泥まみれ・不潔・不浄・不衛生・不純・尾籠びろう・醜悪・見苦しい・みすぼらしい・ぼろい・ぼろぼろ・おんぼろ・よれよれ・がたがた・ぽんこつ・老朽化・汚穢おわい・汚れ物・汚濁・けがれ・よごれ・汚点・汚染・くすむ・薄汚れる・汚れる・煤すすける・垢あかじみる・まみれる・油じみる・汗じみる・みっともない・はしたない・醜態・老醜・無様ぶざま・不格好・醜い・醜しゅう・ばばっちい・しどけない・目障り・むさい・爺じじむさい・かっこ悪い・ださい・野暮・野暮ったい・泥臭い・不細工・田舎臭い・不体裁・グロテスク・不器量・弊衣破帽・だらしない・醜怪・浅ましい・見辛い・見るに見兼ねる・無粋・無骨・無風流・無作法・無造作・むくつけし・プリミティブ・地味・冴さえない・見るに堪えない・目も当てられない・惨憺さんたん・貧相・貧乏臭い・貧乏たらしい・うらぶれる・貧弱・しがない・忌まわしい・馬鹿正直・しょぼい・しょぼくれる・興醒きょうざめ・興醒きょうざめる・味気ない・俗っぽい・素人臭い・うざい・時代遅れ・流行遅れ・陳腐・殺伐・稚拙・無味乾燥・鈍臭い・低俗・俗悪・ちんけ・かったるい・芋・きもい・悪趣味・田舎侍・山猿・卑俗・世間知らず・アナクロ・アナクロニズム

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精選版 日本国語大辞典 「汚い」の意味・読み・例文・類語

きたな・い【汚・穢】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]きたな・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. [ 一 ] 人、物、場所などが、見た目にけがれているさま。よごれているさま。また、見たり聞いたりして、品がないと感じるさま。
    1. ① 清浄、清潔でない。よごれていて、その人や物にふれたり、その場に居たりしたくないさまである。
      1. [初出の実例]「不須也凶目汚穢、此をば伊儺之居梅枳枳多儺枳(いなしこめきキタナキ)と云ふ」(出典:日本書紀(720)神代上)
      2. 「汚(キタ)ない宅へ何の御用かは存ませんが、アノ召物が汚(よご)れます」(出典:人情本・閑情末摘花(1839‐41)初)
    2. ② 下品である。野卑である。見ぐるしい、または聞きぐるしい。
      1. [初出の実例]「あからさまにものへまかりたりし間に、きたなき、侍る所の焼け侍りにしかば」(出典:能因本枕(10C終)二九三)
      2. 「学問・行をばせで、〈略〉きたなき聞えさへ出で来にけり」(出典:十訓抄(1252)七)
  3. [ 二 ] 心、気持、動機などが、自分中心でみにくいさま。
    1. ① 反逆したり、人をおとしいれようとするなど、腹黒いさまである。邪悪である。根性がよくない。
      1. [初出の実例]「岐多奈久(キタナク)悪き奴ともと相結びて謀(はか)りけらく」(出典:続日本紀‐神護景雲三年(769)五月二九日・宣命)
      2. 「さらば誓約をなして、清きか、きたなきかを知るべし」(出典:神皇正統記(1339‐43)上)
    2. ② 思い切りが悪い。いさぎよくない。
      1. (イ) 卑怯である。卑劣である。
        1. [初出の実例]「きたなしや、返せ返せといふやから」(出典:平家物語(13C前)七)
        2. 「代議士方に賄賂を遣うの買収するのといふ汚ない所為(まね)は」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉増税)
      2. (ロ) 未練である。思い切りが悪い。
        1. [初出の実例]「猶いかであすの行啓までと宣はする心きたなし」(出典:有明の別(12C後)三)
      3. (ハ) 欲が深い。しみったれである。
        1. [初出の実例]「しはくきたなき心にも、はぢをおもへば」(出典:身のかたみ(室町中頃))
        2. 「米子の金に汚い性質は」(出典:ある女(1973)〈中村光夫〉七)
      4. (ニ) やたらに続けていてなかなか止めない様子である。
        1. [初出の実例]「お蔭で命繋(つな)ぎますと、其肥えたお手できたなう拝み」(出典:浄瑠璃・摂津国長柄人柱(1727)三)

汚いの派生語

きたな‐が・る
  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙

汚いの派生語

きたな‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

汚いの派生語

きたな‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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