野暮(読み)ヤボ

デジタル大辞泉の解説

やぼ【野暮】

[名・形動]《語源未詳。「野暮」は当て字》
人情の機微に通じないこと。わからず屋で融通のきかないこと。また、その人やさま。無粋(ぶすい)。「野暮を言わずに金を貸してやれ」「聞くだけ野暮だ」⇔粋(いき)
言動や趣味などが、洗練されていないこと。無風流なこと。また、その人やさま。無骨。「野暮なかっこうをする」⇔粋(いき)
遊里の事情に通じないこと。また、その人や、そのさま。
「―はいやなり。中ぐらゐなる客はあはず」〈浮・一代女・二〉

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世界大百科事典 第2版の解説

やぼ【野暮】

野夫(やぶ)の転とも,藪医者の意ともいうが,語源未詳である。〈野暮〉は当て字。屋暮,家暮などの表記もある。近世を通じて,〈(すい)〉〈〉〈いき〉などの美的生活理念がもてはやされたが,それらと対立的な概念が〈野暮〉〈月(がち)〉である。世態人情の機微に通じず,言動がすべてにわたって洗練されていない人,遊里の事情に不案内な人のことをいう。〈野暮〉と〈通〉はその世界を全く異にしているため,修行しだいでは〈野暮〉から〈通〉への変化も可能だが,〈半可通(はんかつう)〉は〈通〉の範疇の中にありながら目ざす方向が〈通〉とは逆であるため,かえって〈通〉から遠ざかることになる。

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大辞林 第三版の解説

やぼ【野暮】

( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
〔語源未詳。「野暮」は当て字〕
世情に疎く、人情の機微を解さない・こと(さま)。そのような人をもいう。 「 -なことを言う」 「そんなこと聞くだけ-だ」
洗練されていないこと。あか抜けていないこと。また、そのさまや人。 「 -な服装」 「 -な柄物」
遊里の事情に疎い・こと(さま)。そのような人をもいう。
▽⇔ すいつう

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精選版 日本国語大辞典の解説

やぼ【野暮】

〘名〙 (形動) (語源未詳。「野暮」はあて字) 遊里の事情に暗いこと。性行、言動が洗練されないでいて田舎くさいこと。世態、人情の機微に通じないこと。気がきかないこと。不粋。また、その人やさま。
※評判記・役者評判蚰蜒(1674)序「うきに浮世のあだなる、波まによるべさだめずながれ出てやほのねむりざましすいのわらい草ねもなく」

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