汚れ(読み)ケガレ

デジタル大辞泉 「汚れ」の意味・読み・例文・類語

けがれ【汚れ/×穢れ】

けがれること。清潔さ、純粋さなどを失うこと。また、失われていること。「―を知らない子供たち」
不名誉であること。名折れ。「家名の―」
死・出産月経などの際に生じるとされる不浄。この間は、神前に出たり人に会ったりするのをつつしむ習慣もあった。
[類語]よご汚点汚染汚濁汚穢おわい汚れ物大気汚染環境汚染複合汚染ほこりっぽい汚いむさくるしい汚らしい小汚い薄汚いけがらわしいばっちいむさい泥まみれ不潔不浄不衛生不純尾籠びろう醜悪見苦しいみすぼらしいぼろいぼろぼろおんぼろよれよれがたがたぽんこつ老朽化くすむ薄汚れる汚れるすすけるあかじみるまみれる油じみる汗じみるみっともないはしたない醜態老醜無様ぶざま不格好醜いしゅうばばっちいしどけない目障りむさいじじむさいかっこ悪いださい野暮野暮ったい泥臭い不細工田舎臭い不体裁グロテスク不器量弊衣破帽だらしない醜怪浅ましい見辛い見るに見兼ねる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「汚れ」の意味・読み・例文・類語

けがれ【汚・穢】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「けがれる(汚)」の連用形の名詞化 )
  2. けがれていること。きたないこと。不潔。よごれ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「横鬢の汚(ケガ)れを厭ふ間もなく」(出典:いさなとり(1891)〈幸田露伴〉一七)
  3. 人の死や出産などの不浄。服喪中であること。また、月経中であること。これらの間は神仏に参ることや人と会うことなどを避ける習慣があった。
    1. [初出の実例]「な隠し給ひそ。おうなは早うより、さは見奉れど、さも聞えざりつるなり。〈略〉いつよりか御けがれは止み給ひし」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
    2. 「祖母にて侍し老い人、むなしくなりぬと申程に、近きけかれも過ぐしてこそなど申て」(出典:とはずがたり(14C前)一)
  4. 悪習にそまること。みにくくなること。不名誉であること。卑劣。名折れ。
    1. [初出の実例]「かやうな鼻持のならぬ女郎が居っては、神免二刀流の武芸のけがれぢゃ」(出典:滑稽本・七偏人(1857‐63)二)
  5. 人のいやがる不浄な仕事に従事すること。また、その人。
    1. [初出の実例]「下使の下部けがれの人歩(にんぷ)したり顔に玉だすき」(出典:浄瑠璃・孕常盤(1710頃)露のくつわ虫)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android