だらしない(読み)ダラシナイ

デジタル大辞泉 「だらしない」の意味・読み・例文・類語

だらし‐な・い

[形][文]だらしな・し[ク]
きちんとしていない。整っていない。「―・いかっこう」「床に―・く寝そべる」
節度がない。しまりがない。「お金に―・い人」「自分子供のことになると全く―・い」
体力気力がない。根性がない。「このくらいでへたばるなんて―・い」
[派生]だらしなげ[形動]だらしなさ[名]
[類語]でれでれでれっとでれつくぐうたらずぼらものぐさしだらないぬらりくらりのらりくらりぬらくらのらくらだらだらちゃらんぽらんのんべんだらり無精ルーズ鼻の下を伸ばす鼻の下が長い便便だらり便便ぐうたらぶらぶらごろごろちんたら無気力だらけるのほほん風太郎ぷうたろうその日暮らしふしだら自堕落ずるける怠ける手を抜く手抜き骨惜しみのろのろもたもたぐずぐず投げ遣りレイジー怠慢怠惰無為拱手きょうしゅ横着怠るサボるイージーイージーゴーイング風の吹くまま気の向くまま油を売るまったり漫然たるむぬるま湯ぬるま湯につかる見苦しいみっともないはしたないほこりっぽい汚いむさくるしい汚らしい小汚い薄汚いけがらわしいばっちいむさいみすぼらしいぼろいぼろぼろおんぼろよれよれぽんこつくすむ薄汚れる汚れるすすける無様ぶざま不格好醜いしゅうばばっちいしどけない目障りじじむさいかっこ悪いださい野暮野暮ったい泥臭い不細工田舎臭い不体裁弊衣破帽醜怪浅ましい見辛い見るに見兼ねる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「だらしない」の意味・読み・例文・類語

だらし‐な・い

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]だらしな・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 物事けじめがつかないで、きちんとしていない。秩序がない。しまりがない。節度がない。ぐうたらだ。しだらない。だらしがない。
    1. [初出の実例]「黒の紋天にひのごろふくりんの腹あはせの帯をだらしなく結び」(出典:人情本・仮名文章娘節用(1831‐34)前)
  3. 体力が弱すぎる。また、勝負を争う物事に弱すぎるさまである。だらしがない。

だらしないの語誌

( 1 )語源については諸説あるが、「しだらない」の「しだら」が音転したものと考える説が有力である。「しだら」の形容詞形としての、一般の秩序から外れた乱れた状態を意味する「しだらない」が、好ましくないことを表わす語に多く見られる、語頭に濁音が来る形として、「だらし(ない)」の形で安定したものと考えられる。
( 2 )( 1 )の説のほか、「滑稽本浮世床‐初」の「しだらがないといふ事を『だらし』がない、『きせる』を『せるき』などいふたぐひ、下俗の方言也」という説明から、俗語・隠語的なことばとして、一般庶民の間に広がる形で定着していった可能性も十分考えられる。

だらしないの派生語

だらしな‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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