青雲(読み)セイウン

デジタル大辞泉 「青雲」の意味・読み・例文・類語

せい‐うん【青雲】

青みがかった雲。また、よく晴れた高い空。青空
地位学徳の高いことのたとえ。
「之を要するに如何どうしても―の雲の上には向きの悪い男であるから」〈福沢福翁自伝
俗世間を離れ、超然としていることのたとえ。
[類語]青天碧落朝空夕空夜空初空秋空秋の空冬空寒空寒天星空白雲はくうん白雲しらくも紫雲茜雲黒雲暗雲彩雲浮き雲千切れ雲片雲横雲棚雲豊旗雲笠雲飛行機雲筋雲鰯雲鯖雲鱗雲薄雲羊雲群雲朧雲乱雲雨雲雪雲曇り雲霧雲積み雲綿雲入道雲雲の峰かなとこ雲雷雲夕立雲夏雲

あお‐くも〔あを‐〕【青雲】

《「あおぐも」とも》青みを帯びた灰色の雲。
「―のたなびくきはみ、白雲のおりゐ向伏むかぶ限り」〈祝詞祈年祭

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精選版 日本国語大辞典 「青雲」の意味・読み・例文・類語

せい‐うん【青雲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 青みがかった雲。あおくも。一説に、晴れた空。青空。また、非常に高い所のたとえに用いる。
    1. [初出の実例]「意気雖青雲之上、身体猶在塵俗之中」(出典:万葉集(8C後)五・八〇〇・序文)
    2. 「骨は化して黄壌(くゎうじゃう)一堆(いったい)の下に朽ぬれど、名は留(とどまっ)て青雲九天の上に高し」(出典:太平記(14C後)六)
    3. [その他の文献]〔史記‐司馬相如伝〕
  3. 地位、学徳などの高いことのたとえ。高位。高官。
    1. [初出の実例]「世之踏青雲者、待撞鐘而競至」(出典:菅家文草(900頃)一・八月十五夜、厳閤尚書、授後漢書畢)
    2. 「忠盛青雲の翅(つばさ)を刷(かいつくろう)といへども、世の民なほ白屋(はくをく)の種をかろんず」(出典:平家物語(13C前)四)
    3. [その他の文献]〔史記‐范雎伝〕
  4. 世俗から離れて超然としていること。世塵(せじん)を離れていること。さとりの境地。
    1. [初出の実例]「帰者忽飛青雲之上誦者乍入大日之輿」(出典:性霊集‐七(835頃)為知識華厳会願文)
    2. [その他の文献]〔謝霊運‐還旧園作詩〕

青雲の補助注記

漢籍において、雲の色は青・白・赤・黒・黄の五色に分類され、このうち青色の雲は非常に高い所に生ずる。その高さからのように、学徳の高さを表わす語として用いられた。


あお‐くもあを‥【青雲】

  1. 〘 名詞 〙 ( 後世は「あおぐも」とも ) 青みを帯びた灰色の雲。一説に、晴れて雲もなく、青々とした空。青空。→青雲の
    1. [初出の実例]「北山にたなびく雲の青雲(あをくも)の星離れゆき月を離れて」(出典:万葉集(8C後)二・一六一)

あお‐くむあを‥【青雲】

  1. 〘 名詞 〙 「あおくも(青雲)」の上代東国方言。
    1. [初出の実例]「大君のみことかしこみ阿乎久牟(アヲクム)のとの引く山を越よて来ぬかむ」(出典:万葉集(8C後)二〇・四四〇三)

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普及版 字通 「青雲」の読み・字形・画数・意味

【青雲】せいうん

晴天。高い空。高位・高尚な志などにたとえる。唐・張九齢〔鏡を照らして白髪を見る〕詩 宿昔、雲の志 蹉(さた)たり、白髮の年 誰(たれ)か知らんの裏(うち) 形影自(みづか)ら相ひれまんとは

字通「青」の項目を見る

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「青雲」の解説

せいうん【青雲】

三重の日本酒。「山廃純米」は精米歩合60%で仕込み6ヵ月以上熟成させた純米酒でぬる燗に向く。ほかに純米大吟醸酒大吟醸酒本醸造酒などがある。原料米は山田錦、五百万石など。仕込み水は町屋川伏流水蔵元の「後藤酒造場」は大正6年(1917)創業。所在地は桑名市赤尾。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「青雲」の解説

青雲

三重県、合資会社後藤酒造場の製造する日本酒。単一原料米による仕込みのみを瓶詰めしたシリーズ「颯(はやて)」などがある。

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