阿る(読み)オモネル

デジタル大辞泉 「阿る」の意味・読み・例文・類語

おもね・る【×阿る】

[動ラ五(四)]人の気に入るように振る舞う。へつらう。「上役に―・る」
[類語]へつらうこびる取り入るごますり阿諛あゆおためごかし卑屈へつら取り巻くこびを売る胡麻ごまをする鼻息をうかがう太鼓を叩く機嫌を取る尻尾を振る歓心を買う色目を使う秋波を送る気を引く気を持たせる調子を合わせる追従ついしょうおべっかおべんちゃら諂巧てんこう諂阿てんあ諂曲てんごく諂笑てんしょう諂媚てんび諂諛てんゆ阿付迎合へいへいへいこらぺこぺこ曲学阿世味噌を意を迎える勿体臭い勿体ぶる気取る澄ます格式張る見栄を張る虚勢を張る気を持たせる体裁振る背伸び御大層らしい大層らしい仰仰しい誇大大袈裟おおげさオーバー大層事事ことごとしい大仰おおぎょう針小棒大尾鰭おひれを付ける思わせ振りしなを作る大人振る見せ掛け見せ掛ける行い澄ます取り澄ます飾り気虚栄自意識過剰お高くとまるお高い芝居がかる猫かぶり猫をかぶるもっともらしい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「阿る」の意味・読み・例文・類語

おもね・る【阿諛・阿】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 他人のきげんを取って、気にいられようとする。追従(ついしょう)する。へつらう。おべっかを使う。
    1. [初出の実例]「此の神、大己貴神(おほあなむちのかみ)に佞(オモネリ)(こ)びて三年に以及(な)るまで、尚し報聞(かへりことまう)さず」(出典日本書紀(720)神代下(卜部兼夏本訓))

阿るの補助注記

「へつらふ」とほぼ同義であるが、「へつらふ」が「へ(辺)につらふ(まとわる)」を起源とし、配下に属する意が強いのに対し、「おもねる」は対象の機嫌をとる姿勢が強く、時に金品贈与を伴うこともある。

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