諂曲(読み)テンゴク

デジタル大辞泉 「諂曲」の意味・読み・例文・類語

てん‐ごく【×諂▽曲】

[名・形動ナリ]自分の気持ちをまげて人にこびへつらうこと。また、そのさま。
「我を、あるが中に、ざえなく心―なりと、かくいふ、はづかしきこと」〈大鏡・道長下〉
[類語]媚こびへつらう・媚こびる・へつらう・おもねる・取り入る・ごますり・阿諛あゆ・おためごかし・卑屈・取り巻く・媚こびを売る・胡麻ごまをする・鼻息をうかがう・太鼓を叩く・機嫌を取る・尻尾を振る・歓心を買う・色目を使う・秋波を送る・気を引く・気を持たせる・調子を合わせる・追従ついしょう・おべっか・おべんちゃら・諂巧てんこう・諂阿てんあ・諂笑てんしょう・諂媚てんび・諂諛てんゆ・阿付・迎合・へいへい・へいこら・ぺこぺこ・曲学阿世・味噌を擂する・意を迎える・勿体臭い・勿体ぶる・気取る・澄ます・格式張る・見栄を張る・虚勢を張る・体裁振る・背伸び・御大層らしい・大層らしい・仰仰しい・誇大・大袈裟おおげさ・オーバー・大層・事事ことごとしい・大仰おおぎょう・針小棒大・尾鰭おひれを付ける・思わせ振り・科しなを作る・大人振る・見せ掛け・見せ掛ける・行い澄ます・取り澄ます・飾り気・虚栄・自意識過剰・お高くとまる・お高い・芝居がかる・猫かぶり・猫をかぶる・尤もっともらしい

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精選版 日本国語大辞典 「諂曲」の意味・読み・例文・類語

てん‐ごく【諂曲】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「諂」は、[梵語] māyā の訳語。へつらうの意 )
  2. ① 自分の意志をまげて、他人にこびへつらうこと。てんきょく。
    1. [初出の実例]「若有二巡察使諂曲為レ心、昇降失一レ理」(出典:続日本紀‐天平一六年(744)九月丙戌)
    2. 「我を、あるが中に、ざえなく心諂曲(テンコク)なりと、かくいふ」(出典:大鏡(12C前)六)
    3. [その他の文献]〔法華経‐方便品〕
  3. ② よこしまな心をもつこと。
    1. [初出の実例]「諂曲の物をば冥是れを罰して」(出典:米沢本沙石集(1283)七)

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