百科事典マイペディア 「シテ」の意味・わかりやすい解説
シテ
→関連項目アド|オモ|太夫|能
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(1)能の主役。仕手、為手。一曲のなかで絶対的な重さをもつ演者であると同時に、演出、監督の権限を有する。つねに現実の男性の役であるワキに対し、シテは女・老人・神・鬼・霊などにも扮(ふん)し、能面をつける特権をもつ。前後2段に分かれ、シテがいったん楽屋などに退場(中入(なかいり))する能では、中入前を前シテ、中入後を後(のち)ジテとよぶ。同一人物が扮装を改めて再登場するのが普通だが(例『井筒』『三井寺(みいでら)』)、前後まったく異なる人物の場合もある(例『船弁慶』)。そのときも同一役者が演ずるのが原則。シテは一曲一人であるが、とくに重要なツレを両ジテとして同格に扱う場合もある(例『二人静(ふたりしずか)』『蝉丸(せみまる)』)。三役(ワキ方、囃子(はやし)方、狂言方)に対するシテ方には、観世・金春(こんぱる)・宝生(ほうしょう)・金剛・喜多(きた)の五流がある。喜多流を除く四つの座は、江戸時代までは専属の三役を擁していた。明治以降は催しごとの自由契約制となっている。シテのほか、ツレ・トモ・子方などシテに従属する役、地謡(じうたい)方、後見方、作り物の製作はシテ方の職責である。
(2)狂言の主役。オモともいう。能のように独立の職種ではなく、狂言方はシテにも相手役のアドにも扮する。
[増田正造]
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…
[江戸時代]
江戸時代に入ると,狂言は能とともに武家の式楽となって幕藩体制に組み込まれる。能のシテ方支配が確立し,狂言方はワキ方・囃子方とともにその服属下に入った。しかしそれは同時に,狂言方が武士に準ずる待遇を受け,演目も定着し,役者は技芸を磨くことに専念できるという体制でもあった。…
…なお,このころ喜多(きた)七大夫が一流(喜多流)の創立を許され,併せて〈四座一流〉と称された。また座の制度のほかに,シテ方,ワキ方など専門別の役籍が定められ,各役籍に数個の流派が確立した。流派には家元があって芸を統制し,習事(ならいごと),免状,伝授手続きなどの形式が整えられた。…
※「シテ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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