デジタル大辞泉
「僕」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ぼく【僕】
- [ 1 ] 男のめしつかい。下男。しもべ。〔譬喩尽(1786)〕 〔詩経‐周南・巻耳〕
- [ 2 ] 〘 代名詞詞 〙 男子の自称。
- [初出の実例]「僕(ボク)儀は何によらず、祝儀の席をはづさず、仁義礼智のはしくれも覚へしとて、儒者の数に加へらるれば」(出典:談義本・根無草(1763‐69)前)
- [その他の文献]〔司馬相如‐子虚賦〕
僕の語誌
( [ 二 ]について ) 漢文の中では、古代から男子の、非常にへり下った表現として見られるが、訓読されるのが一般的であった。奈良時代の訓は不明だが、平安時代以後は「やつがれ」がふつう。江戸時代の漢文から「ぼく」の形で、対等もしくは目下の者に対する自称の代名詞として青年・書生などが使った。以後多用されるようになり、現代では特に少年男子の自称として広く用いられる。
やつがれ【僕】
- ( 古くは「やつかれ」。「やつこ(奴)あれ(吾)」の変化したものという )
- [ 1 ] 〘 代名詞詞 〙 自称。自分をへりくだっていう。上代、中古では、男女を通じて、へりくだる場面で用いられた。近世以降になると、もっぱらある程度の身分ある男性の、やや改まった場での文語的な用法という感じで使われ、近世後期には気どったり茶化したりする用法にもなった。これは明治初期まで引き継がれ、その後は、書生ことばなどで、ややおどけた口調の際などに用いられている。やつかり。
- [初出の実例]「臣(ヤツカレ)予使に随ひて共に筑紫に到(まういたれ)り」(出典:日本書紀(720)皇極元年正月(岩崎本平安中期訓))
- [ 2 ] 〘 名詞 〙 下働きの男。下男。下僕。しもべ。〔二十巻本和名抄(934頃)〕
やつかり【僕】
- 〘 代名詞詞 〙 =やつがれ(僕)[ 一 ]
- [初出の実例]「僕(ヤツカリ)天皇の宮を守りて」(出典:日本書紀(720)皇極二年一一月(岩崎本訓))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「僕」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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