デジタル大辞泉
「差」の意味・読み・例文・類語
さし【差(し)/指(し)】
[名]
1 (「尺」とも書く)ものさし。「―を当てる」
2 二人で向かい合ってすること。さしむかい。「―で飲む」「―で話す」
3 二人で荷物を担ぐこと。さしにない。
4 「差し合い1」に同じ。
「五郎兵衛さん、お百さんは―で居なさりやせん」〈洒・辰巳之園〉
5 (ふつう「サシ」と書く)謡曲で、拍子に合わせず、少し節をつけてうたう部分。さしごえ。
6 (ふつう「サシ」と書く)舞楽・能などの舞の型で、手をさし出すように前方へ水平にあげること。
[接頭]動詞に付いて、語調を整えたり意味を強めたりする。「―出す」「―戻す」「―替える」
[接尾]助数詞。
1 舞の曲数を数えるのに用いる。「一―舞う」
2 相撲などの番数を数えるのに用いる。
「勝負これによるべきにあらず。ひと―つかうまつるべし」〈著聞集・一〇〉
[類語](1)物差し・曲尺・矩差・差し金・鯨尺・鯨差し・巻き尺・メジャー/(2)相対・対・差し向かい・真向かい
さ【差】
1 物事と物事の間の性質・状態・程度などの違い。へだたり。「大きな差をつける」「大した差はない」「世代間の差を感じる」
2 ある数や式から他の数や式を引いて得られた結果の数や式。「一点の差で敗れる」⇔和。
[類語]較差・格差・落差・雲泥の差
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さ【差】
〘名〙
① 物と物との間の性質や状態などのへだたり。ちがい。
② ある
数値から他の数値を減じた値。さしひき。〔工学字彙(1886)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
差
さ
difference
2つの量の間の違い。引き算の答。歴史的には |x-y| として,「大きいほうから小さいほうを引く」形で使って,x~y などと書いたこともあったが,負数の概念の確立以後は,x と y の大小にかかわりなく,x-y の意味に使うことが多い。この場合,y という状態から x という状態に達するまでの変化を表わして,たとえば時間と時刻の2時 + 3時間 = 5時,3時間 = 5時 - 2時という使い方のように,状態が位置を表わし,変化がベクトルを表わす場合が多い。もっと一般的にはアフィン空間で A+b=C ,b=A-C のように,A と C が点,b がベクトルになる。また,2つの集合 (または量) を比較する場合もあるが,この場合も「人が5人といすが3脚で人が余るかいすが余るか」といったように,異質な集合間の差で,そのままでは5人 - 3脚とか3脚 - 5人とか表わしにくい。いずれにしても,差の問題を考える場合には,負の量の問題が本質的にかかわってくる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報