千差万別(読み)センサバンベツ

デジタル大辞泉 「千差万別」の意味・読み・例文・類語

せんさ‐ばんべつ【千差万別】

[名・形動]種々さまざまの違いがあること。また、そのさま。千種万様。せんさまんべつ。「千差万別な(の)意見」
[類語]さまざま各種種種諸種いろいろ多様多様化多面多面的多方面多岐多種多種多様多彩数数いろんなとりどり色とりどり種種くさぐさもろもろ百般万般諸般雑多よろず各人各様十人十色マルチ広い幅広い手広い広範広範囲多角多元多元的多角的横断的複眼的おしなべて全般に一般総じて概して多くおおむね大概普通通例通常一体に総体およそあまね事事物物種種雑多各様玉石混淆こんこう凡百ぼんぴゃく百態百事百千万端各般数多あまた数多すうた数次幾度等等諸相諸物山ほどざらあれこれ何やかや何だかんだ何のかの何くれ何くれとなくあれやこれやごちゃごちゃ枚挙にいとまがない十指に余るあの手この手エトセトラ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「千差万別」の意味・読み・例文・類語

せんさ‐ばんべつ【千差万別】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 種々様々のちがいがあること。多くの差異があること。また、そのさま。千種万状。千種万別。千種万様。せんさまんべつ。せんしゃばんべつ。せんしゃまんべつ。
    1. [初出の実例]「千差万別に言ひ広げて」(出典:絅斎先生敬斎箴講義(17C末‐18C初))
    2. 「かき餠の状は千差万別(センサバンベツ)であるが」(出典野分(1907)〈夏目漱石〉四)

せんしゃ‐まんべつ【千差万別】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「しゃ」は「差」の呉音。「せんじゃまんべつ」とも ) =せんさばんべつ(千差万別)
    1. [初出の実例]「ぼんぶのあくしん、せんしゃまんべつなれば」(出典:御伽草子・ゑんがく(古典文庫所収)(室町末)上)

せんしゃ‐ばんべつ【千差万別】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「しゃ」は「差」の呉音。「せんじゃばんべつ」とも ) =せんさばんべつ(千差万別)易林本節用集(1597)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

四字熟語を知る辞典 「千差万別」の解説

千差万別

物事の種類や様子に、さまざまな差異があること。

[活用] ―な・―だ。

[使用例] ワガハイ火にあぶったかき餠の状は千差万別であるが、我も我もとみんな反り返る[夏目漱石*野分|1907]

[使用例] 三田村はそこで旧友知人に何枚かの紹介状を書かせた。紹介状の宛名は千差万別であらゆる職場を含んでいた[井上靖*黒い蝶|1955]

[解説] 同じような意味合いの語を重ねて強調した表現。「せんさまんべつ」とも。

出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「千差万別」の解説

千差万別 せんさ-ばんべつ

?-? 江戸時代中期-後期戯作(げさく)者。
2代森羅万象(しんら-ばんしょう)(桂川甫粲(ほさん))の門人。天明5年(1785)洒落(しゃれ)本「無駄酸辛甘(むださんしんかん)」を,のち黄表紙に転向し「下戸之蔵開(げこのくらびらき)」「路無語帖(ろんごちょう)」などをあらわした。別号に千差堂万別。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android