物好き(読み)モノズキ

デジタル大辞泉 「物好き」の意味・読み・例文・類語

もの‐ずき【物好き/物数奇】

[名・形動]
変わったことを好むこと。好奇心が強く、普通と違ったことを好むこと。また、その人や、そのさま。「寒中水泳とは―な人だ」
物事趣向を凝らすこと。また、そのものや、そのさま。
「―な座敷へ通され」〈藤村夜明け前
好み趣味
蒔絵五十嵐に―にまかせ」〈咄・きのふはけふ・下〉
[類語]酔狂好事家こうずかおたく狂い気違いディレッタントマニアマニアック病的クレージーいかれる神経質凝り性モノマニアモノマニアック偏執狂執念深いアブノーマル異常異様狂的つうこだわりこだわる道楽れ者凝り屋執拗しつようしつこいサブカルチャーファディッシュファディズム気まぐれ気儘きまま浮気移り気むら気むら飽き性気移りお天気お天気屋飽きっぽい三日坊主気が多い熱し易く冷め易い放恣ほうし放縦放埒ほうらつ放逸奔放無軌道勝手次第好き勝手ほしいまま物見高い物好きしゃ好事こうず数寄すき多趣味悪趣味好奇好奇心新しがり新しがり屋新し物好き初物食い心寄せ好き好き気に入りお気に入り趣味好み嗜好しこう同好横好き愛惜愛好のぞのぞき見のぞき見るのぞき込む盗み見るうかが透き見野次馬野次馬根性興味本位興味津津の目たかの目目を輝かす目を奪われる見る目ぐ鼻ぎ回る助平根性物珍しい

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精選版 日本国語大辞典 「物好き」の意味・読み・例文・類語

もの‐ずき【物好・物数奇】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 物事に特別の趣向を凝らすこと。風流なおもむきを好むこと。また、そのようなものや人。そのようなさま。すき。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「物数奇(モノズキ)な座敷へ通され」(出典:夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第一部)
  3. 好み。趣味。
    1. [初出の実例]「夫はそなたの物好が能らう」(出典:虎寛本狂言・棒縛(室町末‐近世初))
  4. 好奇心が強いこと。また、そのような人や、さま。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「いやしき物好にもあらず、いろなる心にもあらねど」(出典:文づかひ(1891)〈森鴎外〉)
  5. 普通と違った物事を好むこと。風変わりなものを好むこと。好事(こうず)。また、そのような人やさま。
    1. [初出の実例]「長安にものすきで有程に民間に散落した石どもを買てとりて」(出典:四河入海(17C前)九)
    2. 「物好(スキ)や匂はぬ草にとまる蝶〈芭蕉〉」(出典:俳諧・都曲(1690)上)

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